第11章「ツユカミ編」
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ここ最近あった出来事を話すため、落ち着いた場所で話そうと五人は藤原家へやって来た。
「塔子さん、ただいま帰りました。あの、学校の友達も一緒なんですが……」
「あら彩乃ちゃんお帰りなさい。お友達も連れてきたのね。」
「初めまして、奴良リクオです。」
「及川氷麗です。」
「ふふ、いらっしゃい。今お茶を入れるわね。」
「あ、塔子さん私が……」
「いいのいいの。彩乃ちゃんはお友達を部屋に上げてちょうだい。」
「あっ、はい……」
彩乃が友達を連れて来たのが余程嬉しいのか、塔子はとても楽しそうに台所に消えていく。
その時、台所から鼻歌が聞こえてきた。
楽しそうに鼻歌混じりにお茶を入れている塔子の姿が想像できて、彩乃はちょっとだけ嬉しくなった。
「……優しそうな人ですね。」
「うん。今お世話になってる遠い親戚の人なの。」
「そうなんですか……」
塔子の事を嬉しそうに語る彩乃は、とても島から聞いた重い家庭事情を抱えているようには見えなかった。
(……いつか、彩乃ちゃんから話してくれるだろうか?)
両親のこと、レイコさんのことを……
彼女の抱える苦しみをどうにかしてやれる力は自分にはないけれど、それでもいつか彼女が自分を頼ってくれたなら、その時は力になりたいと思う。
リクオは静かにそう決意していた。
「――へえ、ここが彩乃ちゃんの部屋……」
「綺麗に整理されてますね。」
「殆ど物が無いだけだよ。そこ座って。」
折り畳み式のテーブルを広げて座布団を敷き、リクオ達に座るように言う彩乃。
先程塔子から受け取ったお茶とお菓子を二人に振る舞いながら、彩乃はここ数日あった出来事を語り始めた。
「――という訳で、今はツユカミの名を返す為にそのキュウ太郎を探しているの。」
「……成る程、大体の事情はわかったよ。だったら家の三羽鴉達にも協力してもらって、その妖怪を探してみよう。」
「でも……いいの?」
「もちろん。その為に僕等が居るんだし!」
「リクオ君……」
頼りになるリクオに彩乃はちょっと感動した。
やはり、妖怪側の協力者がいるとこうも頼りになるなんてと、彩乃はリクオに深く感謝した。
その時、不意に窓ガラスを叩く音がした。
コンコン
「……?あ、ツユカミ様。」
「え?あの小さいお爺さんがツユカミ?」
「夏目、見つけたぞ。キュウ太郎はやはり三ノ塚の山に住んでいる。」
「見つかったの!?すぐ行く!!」
「あっ、僕等も!」
「うん、一緒に来て!」
「うん!」
「はい!」
そう言ってリクオ達を頼る彩乃の言葉に二人はとても嬉しそうに力強く頷いた。
「塔子さん、ただいま帰りました。あの、学校の友達も一緒なんですが……」
「あら彩乃ちゃんお帰りなさい。お友達も連れてきたのね。」
「初めまして、奴良リクオです。」
「及川氷麗です。」
「ふふ、いらっしゃい。今お茶を入れるわね。」
「あ、塔子さん私が……」
「いいのいいの。彩乃ちゃんはお友達を部屋に上げてちょうだい。」
「あっ、はい……」
彩乃が友達を連れて来たのが余程嬉しいのか、塔子はとても楽しそうに台所に消えていく。
その時、台所から鼻歌が聞こえてきた。
楽しそうに鼻歌混じりにお茶を入れている塔子の姿が想像できて、彩乃はちょっとだけ嬉しくなった。
「……優しそうな人ですね。」
「うん。今お世話になってる遠い親戚の人なの。」
「そうなんですか……」
塔子の事を嬉しそうに語る彩乃は、とても島から聞いた重い家庭事情を抱えているようには見えなかった。
(……いつか、彩乃ちゃんから話してくれるだろうか?)
両親のこと、レイコさんのことを……
彼女の抱える苦しみをどうにかしてやれる力は自分にはないけれど、それでもいつか彼女が自分を頼ってくれたなら、その時は力になりたいと思う。
リクオは静かにそう決意していた。
「――へえ、ここが彩乃ちゃんの部屋……」
「綺麗に整理されてますね。」
「殆ど物が無いだけだよ。そこ座って。」
折り畳み式のテーブルを広げて座布団を敷き、リクオ達に座るように言う彩乃。
先程塔子から受け取ったお茶とお菓子を二人に振る舞いながら、彩乃はここ数日あった出来事を語り始めた。
「――という訳で、今はツユカミの名を返す為にそのキュウ太郎を探しているの。」
「……成る程、大体の事情はわかったよ。だったら家の三羽鴉達にも協力してもらって、その妖怪を探してみよう。」
「でも……いいの?」
「もちろん。その為に僕等が居るんだし!」
「リクオ君……」
頼りになるリクオに彩乃はちょっと感動した。
やはり、妖怪側の協力者がいるとこうも頼りになるなんてと、彩乃はリクオに深く感謝した。
その時、不意に窓ガラスを叩く音がした。
コンコン
「……?あ、ツユカミ様。」
「え?あの小さいお爺さんがツユカミ?」
「夏目、見つけたぞ。キュウ太郎はやはり三ノ塚の山に住んでいる。」
「見つかったの!?すぐ行く!!」
「あっ、僕等も!」
「うん、一緒に来て!」
「うん!」
「はい!」
そう言ってリクオ達を頼る彩乃の言葉に二人はとても嬉しそうに力強く頷いた。