サンタも笑うメリークリスマス R15ver
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不二山side
今日眠ぃ。疲れた。さっさと寝よ。
就寝前のストレッチを終わらせた俺は、ベッドへ入って眠る体制に入った。
「不二山ー!」
いきなりドアが開いて、相部屋のダチが俺のベッドへボディアタックしてきた。ヤツは百キロ級のゴツイヤローで、そのまま寝技へ持ちこまれそうなる。
「俺寝るから。邪魔」
素早くすり抜けて頭にヘッドバットをお見舞いしてやると、反則しやがって…って呻いた。
邪魔するからだ。
「不二山、おまえ子供か。まだ六時半だろ」
「眠ぃから寝る」
「寝るな寝るな。今日は彼女と会わねーのかよ。監督が彼女とヨリ戻してデートするから、飯食った後の稽古無しに決まっただろ」
知ってるけど。
だからってあいつと会う理由になんねぇ。
一体大には強ぇやつがわんさか集まっていた。
遅れを取ってるかもしれねぇと焦りを感じてた俺は、連日のキツい稽古にひたすら打ちこんだ。
休みの日も稽古せずにはいられねぇ。
昔みてーに柔道漬けで追い込むことにして、年内は美奈子と会わねぇって決めてる。
美奈子から連絡もねぇし、あいつはあいつで元気にやってんだって思ってた。
どうしても会いたかったら連絡してくるだろ。
だから、別にいっかって。
この空いた時間は明日に備えて寝る。
それしか頭に無かった。
ふとベッドの柵に貼っつけてる美奈子の写真へ目をやる。
この二ヶ月くらい美奈子と会ってねぇな。
集中して稽古打ちこんでんのに、調子があがらねぇ。つーか、落ち気味。
…やっぱあいついねぇとダメなんかなと思い始めてた。
「今日は十時の点呼までは自由だろ。俺さ、彼女に会おうかと思ってんだけど、おまえは寝んのかよ?」
俺よりもずっとクマみてぇなヤツが、いそいそ小っせぇ箱を取り出した。
「俺、クリスマスプレゼント買ってたからさ。今日は絶対会いに行くって決めてたんだ」
「あー、クリスマスか。そんなん忘れてた。プレゼント買ってねぇな」
「不二山、何してんだよ。事前に買っとけって。ちょっとでも会うつもり無かったんかよ」
「今日は無かった」
「こんな男と付き合ってる可愛い彼女、可哀想」
ヤツも、ベッドの柵に貼りつけてる美奈子の写真をチラ見した。
「俺の、勝手に見んな」
俺はそいつの首に腕を回して絞めてやった。
「ウウッ、目につくとこ貼るからだろ」
「俺が見えるとこに貼ってんだ。おまえが見るためじゃねーよ。だから、見んな」
更に絞めると、顔真っ赤にしたダチが俺の腕をトントン叩いてギブアップの合図した。
腕離してやると、首の辺りさすりながら俺を見る。
「わかったっての。んで、不二山どーすんだ」
「会いに行く。今すぐ会いたくなった」
俺は携帯を取った。
電話すっと、はばたき駅前に居るっていうから急いで着替え、そばに引っ掛けてたコートを掴んで走った。
電車に乗りこむと、車内も暖房きいててアチィ。
いっぺんもコート羽織ってねーな。
コートを腕に引っかけ、襟首伸ばしてパタパタ風を送ってみた。
汗かいてんの俺ぐれーだな。
電車乗ってる間も走り出したくてウズウズしてくる。
走りたくなる衝動をこらえて、つり革握る手に力を込めた。
早く着かねーかな。
あ、次か。
つり革から手ぇ離して、扉の前に立つ。
開くのを、今か今かと足踏みしてぇ気分。
ホームに到着した扉はやけにゆっくり開くから、すげぇじれったい。
扉が開いたと同時に肩からすり抜け、一番に階段を駆け降りた。
そうだ、プレゼント何もねぇってのもアレだよな。
改札出て駅構内の店をグルリと見渡した。
お、あれだな。
俺はダッシュして店ん中に駆けこんだ。
秒殺で買ったプレゼントをコートのポケットにグイッと押しこみ、美奈子が待ってる場所へ急ぐ。
クリスマスだから、やっぱ人多い。見つけられっかな。
人混みをすり抜け、ズボンのポケットに突っこんでる携帯取り出そうとした瞬間、一定の場所だけきらきらしてた。
「美奈子!」
俺の声に反応して、すぐ振り向く会いたかった女。
すげぇ満面の笑み。
俺らの前には沢山の人が横切ってく。
「美奈子、俺行くからそこで待ってろ!」
美奈子は大きく頷いて、俺の方に体を向けた。
スルスル人を避けながら美奈子のとこへ辿り着くと、思わずギュッて抱きしめた。
「押忍、久しぶり」
「押忍」
美奈子もそう一言呟いた。
「元気にしてたか」
更にギュッと抱きしめる。
なんだ、俺。
すげー美奈子に会いたかったんだ。
会いたくてたまんなかったんだ。
「嵐くん、息出来ないよ」
くぐもった美奈子の声に、抱きしめてた体を少し離して見下ろした。頭の天辺しか見えねぇ。
「顔上げて。よく見たい」
顔を上げた美奈子は、はにかむように笑った。
「…うん、元気よ。あ、今日人多いよね。私小さいから、人多いと埋もれちゃって探すの大変だったでしょ。着いたら電話してくれれば良かったのに」
「すぐ見つけたぞ、おまえのこと。俺だけ見つけられたら、それでいい。小っさくていいからな」
「うふふ、ありがとう」
久しぶりに会う美奈子はちょっとだけ違って見えた。
なんか大人っぽくなったみてぇ。
あいつの頭…何か変わったか?
「あ、私の髪、ちょっと伸びたでしょ?髪の毛の色も、前よりちょっぴり明るくしたの」
「それでか。雰囲気ちょっと違うなと思った」
美奈子の頭にもう一度顔近づけると、あいつの匂い。
いつもの匂い。
「おまえの匂い安心する。突然悪ぃな。」
「ううん。すごく会いたかった」
「点呼あっから、三時間くらいしか居られねーんだ。…帰りの時間も考えたら、あと二時間四十分だな」
「そうかぁ…。でも、少しでも会えて嬉しい」
「俺もだ。今日寒ぃな」
美奈子の手を取ると、ビックリするくれぇ冷えきっていた。
赤い頬も触ってみたら、キンとするような冷たさだ。
「おまえ、大丈夫か」
「うん、平気だよ。ちょっとしか待ってないし」
いや、すげー冷てぇって。
ギュッと抱きしめてやってもおっつかねぇ気ぃする。
「嵐くんの手っていつも温かいね」
美奈子が両手で俺の手を握った。
久しぶりに触れるあいつの柔らかい感触。
写真よりもずっと可愛い動いてる美奈子。
…やっぱヤりてぇ。
美奈子と全然ヤってねぇし。ちょっと勃ってきた。
「風呂入るか。あったまろ」
「えっ、どこで」
「あっこ」
ここからは何も見えない方向を指差した。
「どこ?」
小っちぇ美奈子がピョコッと背伸びした。
もし、おまえの背が高くたって、何も見えねーって。
「あんま時間ねぇから行くぞ」
美奈子の氷みてぇな手をギュッと握って駆け出した。
今日眠ぃ。疲れた。さっさと寝よ。
就寝前のストレッチを終わらせた俺は、ベッドへ入って眠る体制に入った。
「不二山ー!」
いきなりドアが開いて、相部屋のダチが俺のベッドへボディアタックしてきた。ヤツは百キロ級のゴツイヤローで、そのまま寝技へ持ちこまれそうなる。
「俺寝るから。邪魔」
素早くすり抜けて頭にヘッドバットをお見舞いしてやると、反則しやがって…って呻いた。
邪魔するからだ。
「不二山、おまえ子供か。まだ六時半だろ」
「眠ぃから寝る」
「寝るな寝るな。今日は彼女と会わねーのかよ。監督が彼女とヨリ戻してデートするから、飯食った後の稽古無しに決まっただろ」
知ってるけど。
だからってあいつと会う理由になんねぇ。
一体大には強ぇやつがわんさか集まっていた。
遅れを取ってるかもしれねぇと焦りを感じてた俺は、連日のキツい稽古にひたすら打ちこんだ。
休みの日も稽古せずにはいられねぇ。
昔みてーに柔道漬けで追い込むことにして、年内は美奈子と会わねぇって決めてる。
美奈子から連絡もねぇし、あいつはあいつで元気にやってんだって思ってた。
どうしても会いたかったら連絡してくるだろ。
だから、別にいっかって。
この空いた時間は明日に備えて寝る。
それしか頭に無かった。
ふとベッドの柵に貼っつけてる美奈子の写真へ目をやる。
この二ヶ月くらい美奈子と会ってねぇな。
集中して稽古打ちこんでんのに、調子があがらねぇ。つーか、落ち気味。
…やっぱあいついねぇとダメなんかなと思い始めてた。
「今日は十時の点呼までは自由だろ。俺さ、彼女に会おうかと思ってんだけど、おまえは寝んのかよ?」
俺よりもずっとクマみてぇなヤツが、いそいそ小っせぇ箱を取り出した。
「俺、クリスマスプレゼント買ってたからさ。今日は絶対会いに行くって決めてたんだ」
「あー、クリスマスか。そんなん忘れてた。プレゼント買ってねぇな」
「不二山、何してんだよ。事前に買っとけって。ちょっとでも会うつもり無かったんかよ」
「今日は無かった」
「こんな男と付き合ってる可愛い彼女、可哀想」
ヤツも、ベッドの柵に貼りつけてる美奈子の写真をチラ見した。
「俺の、勝手に見んな」
俺はそいつの首に腕を回して絞めてやった。
「ウウッ、目につくとこ貼るからだろ」
「俺が見えるとこに貼ってんだ。おまえが見るためじゃねーよ。だから、見んな」
更に絞めると、顔真っ赤にしたダチが俺の腕をトントン叩いてギブアップの合図した。
腕離してやると、首の辺りさすりながら俺を見る。
「わかったっての。んで、不二山どーすんだ」
「会いに行く。今すぐ会いたくなった」
俺は携帯を取った。
電話すっと、はばたき駅前に居るっていうから急いで着替え、そばに引っ掛けてたコートを掴んで走った。
電車に乗りこむと、車内も暖房きいててアチィ。
いっぺんもコート羽織ってねーな。
コートを腕に引っかけ、襟首伸ばしてパタパタ風を送ってみた。
汗かいてんの俺ぐれーだな。
電車乗ってる間も走り出したくてウズウズしてくる。
走りたくなる衝動をこらえて、つり革握る手に力を込めた。
早く着かねーかな。
あ、次か。
つり革から手ぇ離して、扉の前に立つ。
開くのを、今か今かと足踏みしてぇ気分。
ホームに到着した扉はやけにゆっくり開くから、すげぇじれったい。
扉が開いたと同時に肩からすり抜け、一番に階段を駆け降りた。
そうだ、プレゼント何もねぇってのもアレだよな。
改札出て駅構内の店をグルリと見渡した。
お、あれだな。
俺はダッシュして店ん中に駆けこんだ。
秒殺で買ったプレゼントをコートのポケットにグイッと押しこみ、美奈子が待ってる場所へ急ぐ。
クリスマスだから、やっぱ人多い。見つけられっかな。
人混みをすり抜け、ズボンのポケットに突っこんでる携帯取り出そうとした瞬間、一定の場所だけきらきらしてた。
「美奈子!」
俺の声に反応して、すぐ振り向く会いたかった女。
すげぇ満面の笑み。
俺らの前には沢山の人が横切ってく。
「美奈子、俺行くからそこで待ってろ!」
美奈子は大きく頷いて、俺の方に体を向けた。
スルスル人を避けながら美奈子のとこへ辿り着くと、思わずギュッて抱きしめた。
「押忍、久しぶり」
「押忍」
美奈子もそう一言呟いた。
「元気にしてたか」
更にギュッと抱きしめる。
なんだ、俺。
すげー美奈子に会いたかったんだ。
会いたくてたまんなかったんだ。
「嵐くん、息出来ないよ」
くぐもった美奈子の声に、抱きしめてた体を少し離して見下ろした。頭の天辺しか見えねぇ。
「顔上げて。よく見たい」
顔を上げた美奈子は、はにかむように笑った。
「…うん、元気よ。あ、今日人多いよね。私小さいから、人多いと埋もれちゃって探すの大変だったでしょ。着いたら電話してくれれば良かったのに」
「すぐ見つけたぞ、おまえのこと。俺だけ見つけられたら、それでいい。小っさくていいからな」
「うふふ、ありがとう」
久しぶりに会う美奈子はちょっとだけ違って見えた。
なんか大人っぽくなったみてぇ。
あいつの頭…何か変わったか?
「あ、私の髪、ちょっと伸びたでしょ?髪の毛の色も、前よりちょっぴり明るくしたの」
「それでか。雰囲気ちょっと違うなと思った」
美奈子の頭にもう一度顔近づけると、あいつの匂い。
いつもの匂い。
「おまえの匂い安心する。突然悪ぃな。」
「ううん。すごく会いたかった」
「点呼あっから、三時間くらいしか居られねーんだ。…帰りの時間も考えたら、あと二時間四十分だな」
「そうかぁ…。でも、少しでも会えて嬉しい」
「俺もだ。今日寒ぃな」
美奈子の手を取ると、ビックリするくれぇ冷えきっていた。
赤い頬も触ってみたら、キンとするような冷たさだ。
「おまえ、大丈夫か」
「うん、平気だよ。ちょっとしか待ってないし」
いや、すげー冷てぇって。
ギュッと抱きしめてやってもおっつかねぇ気ぃする。
「嵐くんの手っていつも温かいね」
美奈子が両手で俺の手を握った。
久しぶりに触れるあいつの柔らかい感触。
写真よりもずっと可愛い動いてる美奈子。
…やっぱヤりてぇ。
美奈子と全然ヤってねぇし。ちょっと勃ってきた。
「風呂入るか。あったまろ」
「えっ、どこで」
「あっこ」
ここからは何も見えない方向を指差した。
「どこ?」
小っちぇ美奈子がピョコッと背伸びした。
もし、おまえの背が高くたって、何も見えねーって。
「あんま時間ねぇから行くぞ」
美奈子の氷みてぇな手をギュッと握って駆け出した。