惹かれる想い
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嵐side
なんで琥一のために作る弁当を俺が食ってんだ。
俺のためじゃねーのに。
そんな考えが頭ん中よぎると、腹はいっぱいなんのに、胸はからっぽのまんまだ。
劇的にうまくなってく弁当を食うたび、虚しさはつのってく。
苦しい。
腹ん中入ったもん、全部吐いてしまいてぇ。
美奈子は俺が食い終わったら、琥一に見つかんねーうちに弁当をさっさとしまう。
「もう行くのか」
「あ…、うん。コウくん待ってるかもしれないし」
「行くな」
俺は思わず美奈子の手を掴んでしまった。
「え?」
戸惑う美奈子のツラ見て、素早く掴んだ手を離した。
「ウソ。行け」
「…うん。あの、もう少しだけ」
美奈子は弁当箱をしまい、その場にペタンと横座りした。
あくまでも俺は代理、練習。
琥一のもとへ戻んのはわかってる。
ごろりと仰向けになって空を見上げた。
片方の手のひらがやけに熱い。
さっき掴んだ美奈子の華奢な手のぬくもりが取れねぇ。
ギュッと拳作ってその感触を消した。
これから会う琥一に笑いかけんのかと想像するだけで、腹ん中にどす黒いものが渦巻く。
自分にこんな薄気味悪い感情がわいてくるのかって戸惑うし、どう抑えたらいいのかわかんねぇ。
なんで琥一のために、俺がこんなんしてんだろ。
腐りそうな胸に、ほんかわした甘いもんがよぎった。
それは、美奈子の笑顔がちらついたから。
俺が協力するって言ったのにな。
やっぱ美奈子の弁当は俺が食う。
琥一のためでも、それまで絶対他のヤツには食わせねぇ。
そして、美奈子の笑顔見れるなら。こんな美味しいコトねぇだろ。
吐きてぇなんて、つまんねープライド捨てる。
俺は、苦しかろうが腹におさめてやる。そう決めた。
「なあ」
「何?」
「また明日もよろしくな。楽しみにしてる」
「うん」
美奈子が満面の笑みを見せた。
俺だけに。
今は、俺だけのもんだ。
なんで琥一のために作る弁当を俺が食ってんだ。
俺のためじゃねーのに。
そんな考えが頭ん中よぎると、腹はいっぱいなんのに、胸はからっぽのまんまだ。
劇的にうまくなってく弁当を食うたび、虚しさはつのってく。
苦しい。
腹ん中入ったもん、全部吐いてしまいてぇ。
美奈子は俺が食い終わったら、琥一に見つかんねーうちに弁当をさっさとしまう。
「もう行くのか」
「あ…、うん。コウくん待ってるかもしれないし」
「行くな」
俺は思わず美奈子の手を掴んでしまった。
「え?」
戸惑う美奈子のツラ見て、素早く掴んだ手を離した。
「ウソ。行け」
「…うん。あの、もう少しだけ」
美奈子は弁当箱をしまい、その場にペタンと横座りした。
あくまでも俺は代理、練習。
琥一のもとへ戻んのはわかってる。
ごろりと仰向けになって空を見上げた。
片方の手のひらがやけに熱い。
さっき掴んだ美奈子の華奢な手のぬくもりが取れねぇ。
ギュッと拳作ってその感触を消した。
これから会う琥一に笑いかけんのかと想像するだけで、腹ん中にどす黒いものが渦巻く。
自分にこんな薄気味悪い感情がわいてくるのかって戸惑うし、どう抑えたらいいのかわかんねぇ。
なんで琥一のために、俺がこんなんしてんだろ。
腐りそうな胸に、ほんかわした甘いもんがよぎった。
それは、美奈子の笑顔がちらついたから。
俺が協力するって言ったのにな。
やっぱ美奈子の弁当は俺が食う。
琥一のためでも、それまで絶対他のヤツには食わせねぇ。
そして、美奈子の笑顔見れるなら。こんな美味しいコトねぇだろ。
吐きてぇなんて、つまんねープライド捨てる。
俺は、苦しかろうが腹におさめてやる。そう決めた。
「なあ」
「何?」
「また明日もよろしくな。楽しみにしてる」
「うん」
美奈子が満面の笑みを見せた。
俺だけに。
今は、俺だけのもんだ。