sweet sweet kiss
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「主様、オレとお付き合いしてみないっすか?
このアモンが主様の生活に刺激と潤いを与えてあげるっすよ。」
アモンが俺にそう言ったのは、俺が元の世界とこちらの世界との生活に疲れを感じ始めていたときだった。
最初は主人らしくいなければと気を張っていたのだが、天使狩りや特別な依頼など負担も多い。
融通が効くとは言え自分の都合で休みを取らせてもらっていることもあり、元の世界の職場でも肩身が狭く感じるようになっていた。
確かに最近あまり楽しいことがなかったかもしれない…。
こうして俺はその突拍子もない提案に乗ってみることにしたのだった。
自室の窓から庭を覗くとアモンが薔薇の手入れをしている姿が見えた。
暫く眺めていると俺に気が付いて小さく手を振ってくれる。
二人で会える日でも会えない日でも、庭にいるアモンに屋敷に帰って来た合図を送る。
それが俺達二人の日課となっていた。
アモンとの恋人生活は想像以上に刺激を与えてくれた。
他の執事達には内緒なので、皆と一緒にいるときには気付かれないように自然に振る舞わなければならない。
呼び方も皆の前では主様だが、二人きりのときは「ちとせ様」と名前で呼ばれるようになった。
たまにロノの買い出しを手伝う名目で街に出掛けたりアモンが知っている花畑を見に行ったり、デートと呼ばれることをした。
楽しいだけじゃなくて、アモンと会話をすると心が満たされる。
俺はアモンが、俺を元気づける為にこの提案をしたのだと思っていたから、キスをされたときは少し、驚いた。
「オレ、好きでもない人にキスなんてしないっすよ。
ちとせ様、オレのこと好きになってくださいっす。」
他の皆は知らない、薔薇の綺麗な花畑で。
いつもの悪戯っぽい顔から打って変わって真剣な表情で言われたあの日、それまでの恋人ごっこに終止符が打たれたのだった。