sweet revenge
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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今日のおやつはアーモンドプードルが入ったクッキーだった。
窓から入る風が、ハウレスの長い前髪をなびかせる。
「ハウレスも一緒に食べようよ。」
「執事が主様の前で食事なんて…。
主様が優先ですから、お気持ちだけで十分です。」
「でもハウレスと一緒に食べたい。」
少し動揺を見せながら、あくまで根負けしたという姿勢を崩さない。
ハウレスは自分の分のクッキーを取りに部屋を出た。
俺はハウレスが意外と焼き菓子などの甘いものが好きなのを知っているから、もっと嬉しい気持ちを表情に出してくれたらいいのにと思う。
クッキーはサクサクと軽い食感で香ばしい。
美味しくて何枚でも食べてしまいそうだった。
戻ってきたハウレスが遠慮がちに椅子に腰掛ける。
ふと芽生える悪戯心。
クッキーを取ろうとするハウレスの手に、自分の手を重ねてみた。
途端、振り払われる右手。
立ち上がったハウレスの勢いに椅子が倒れる。
突然のことに驚いて言葉を失ってしまう。
そしてハウレスの顔を見て初めて、してはいけないことをしたのだと後悔した。
「主様…、申し訳ありません。
主様の手を振り払うなど、執事として失格です。
ですが、…主様。
俺は主様にとっていい執事でありたいと、心から願っております。」
胸の前に添えられたハウレスの手が震えている。
顔も下に向けられてしまったまま、その表情を読み解くことができない。