一日でも多く
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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ムーの勢いに暫し呆気に取られる4人だったが、しかし…とハウレスが口を開く。
「ムーだけに主様のお世話を任せるのは危険です。
もしも敵が屋敷に現れたときに対応できません。」
「屋敷の見張りはハウレスさんやナックさん、ベリアンさんだってしてくれていますよね。
敵が主様の部屋まで来る可能性は低いと思います。」
「それは、そうだが…。」
「それに僕が担当執事になれば、皆さんにだって良いことがあるんです!」
良いこと?ムーが担当執事になってどんな良いことがあるのだろうか。
結局誰かが手伝うことになりそうな気もするし…、主様のお世話ができるという点では良いことかもしれないが。
「執事さん達は全員で13人ですよね。
そこに僕が加われば14人…つまり、隔週の決まった曜日に担当執事になることができるんです!」
なるほど…その発想はなかった!
隔週の曜日で固定してしまえば予定が立てやすいし心の準備もできる。
その日は担当執事として目一杯、主様に尽くすことができるだろう。
ムーが担当執事になることに否定的な考えを持っていた者も、選択肢としては有りになっている。
プレゼンとしては大成功だった。
しかし今一度それでいいのかと考え直してみる。
果たして担当執事の日を把握しやすいというだけで、ムーを加えていいものだろうか…。
「やはり…、ムーだけでは心配です。
もし主様の自室に敵が現れたら、主様をお守りすることができません。」
「それに主様が帰って来ない日があったらどうするのかな…?
隔週の曜日で固定してしまったら、その日担当執事だった者がまた担当になるのは二週間後。
それは少し可哀想じゃないかな。」
「ムーちゃんは、今でも主様の部屋で毎日一緒に過ごしているだろう?
ムーちゃんは担当執事じゃなくても、十分特別な執事だと思うな♪」
「特別な執事…、ですか?」
ムーが目を輝かせてルカスに聞き返す。
「…そうですね。ムーちゃんは主様と同じ部屋で生活をしていますし、かけがえのない特別な存在です。
担当執事とは分けて考えるべきではないでしょうか。」
「分かりました!僕、それで良いです。
特別な執事として、頑張って主様をお守りします!」
特別という言葉に惹かれて、ムーが納得してくれて良かった。
担当の日が分かりやすいよう、小さな黒板等を購入して食堂に掲示することで話がまとまった。
一年は365日。
単純計算で13人なら一年に28回、14人なら26回と、担当になる日が2回も少ない計算になる。
発言したことに嘘はないが、出来るだけ多く主様の担当になりたいというのも大きな理由だった。
他の執事達も同じことを考えていたのかどうか、それだけは分からなかった。