bitter-sweet
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「街の人からああいう風に言われるの、もう慣れたと思ってたんすけど、…久しぶりに聞いたら、やっぱ痛いなぁって…。」
ベッドの中で蹲る。
いわゆる体育座りというやつだ。
「だから…主様に怪我させといて、こんなこと思うのすごく申し訳ないっすけど…、主様がオレのこと庇ってくれたのが、嬉しくて…。
…ちゃんとオレ達のこと、見ててくれてるんだなって。」
だからオレ、悪い子なんす。
話しやすいボスキさんが相手だからとはいえ、普段ならばこんなこと人に話したりしないのだが…。
今日の出来事で一丁前に傷付き、感傷的になっているのかもしれない。
「ばーか、当たり前だろ。
主様なんだから。」
「へへっ、そうっすよね。」
ボスキさんの軽い返答が逆に心地良い。
主様は主様なのだから、それが全てだ。
「俺はもう少し眠って行く。お前はどうすんだ?アモン。」
そう言ってボスキさんは隣のベッドに潜り込んだ。
ちゃんとベッドメイキングしないと後でルカスさんに怒られるのではないだろうか。
何も気にしていない素振りのボスキさんに、オレも普段と変わらない様子を装う。
「オレは執事室に戻るっすかね。寝るのはもう十分なんで。」
痛みでぎこちない動きで治療室の扉を閉めた。
喜びが大きければ大きいほど罪悪感も押し寄せる。
でも今は、喜びの方が勝っている。
この気持ちを自分自身どう処理していいか分からずに、オレはまた人知れず自分に鞭を振るってしまう。