悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「はぁ…はぁ…。」
バスティンが目を覚ました。
皆が周囲に集まり心配して声を掛ける。
混乱しているのか自分の状況を把握しきれていないバスティンに、魔導服に飲み込まれそうになっていたのだとボスキが説明する。
悪魔化しかけたバスティンの身体が心配だが、特に痛いところもなく問題ないと言う。
「まさか…悪魔化した状態から助かるなんて…。」
「確か、主様がバスティンに手を添えて…何かを語りかけていましたよね?」
ベリアンとフェネスの言葉にムーの言う通りにしただけだと答えるが、ムーはそんなこと言っていないと首を横に振った。
俺は信じられなくてムーを上下左右に揺さぶってみたが、本当に記憶にないと言う。
ムーの中にあのときの黒猫がいると考えるのが自然だが、本当にそんなことがあり得るのだろうか。
「主様…。
どのようにして悪魔化を阻止したのか教えていただけますか?」
バスティンの心の中に入ってバスティンに語り掛けたのだと答えた。
俺も正直よく分かっていないが、黒猫の能力なのだと思う。
「主様の言ってることは嘘じゃない…。
心の中にロノと主様の声が聞こえてきて…。
その言葉に救われたんだ。
主様…心から礼を言う。
本当にありがとう。」
「バスティン、助かって本当に良かった!」
だけど礼ならば俺ではなくロノに言うべきだ。
俺は本当に大したことはしていないし、ロノの言葉が大きかったから。
ロノが自分には何の礼もないのかと不満を口にする。
「お前にも…感謝している。
ロノ…。」
主様に言われてやっただけだとロノはそっぽを向くが、二人とも慣れない行動に照れているのか頬を赤く染めていた。
「い、一体さっきから何が起きているんだ!」
皆の鋭い視線が男に集中する。
ベリアン達を襲おうとした傭兵団の団長で、バスティンの因縁の相手だとベリアンが教えてくれた。
「お前…仲間を傷つけた罪は重いぞ。」
ハウレスの言葉に、命だけは助けてくれと団長はお決まりの台詞を言う。
助けてくれるならいくらでも礼をすると言うが、火に油を注いでいるようなものだった。