悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「ロノ!こっちに来て!力を貸して!」
驚くロノに説明は後だと言ってバスティンの身体に手を当てさせた。
バスティンの心の中に入っている筈だが、俺達の目に映っているバスティンの姿は核のようなものだろうか。
状況が掴みきれていないロノに、バスティンに呼び掛けるよう促した。
(おい!
バスティン!目を覚ませ!
こんなところで死んだら許さねぇぞ!)
しかしバスティンは反応を示さない。
本当にここで終わろうというのだろうか…。
(おい!やっぱりお前よりオレの方が強いみたいだな!
バスティンの弱虫野郎!)
(ん…?
なんだと…?)
(やった!声が届いた!
バスティン、弱くったっていいじゃないか!
人間だもの!)
(…主様。
俺が弱いせいで…。
大事な友を犠牲に…命を救われた…。
そして、今回もまた…。)
(はぁ?オレを傷つけた?
それで勝手に落ち込んでんのか?
余計なお世話だっつーの!)
ロノは自分の意思で動いただけで、バスティンが弱いから怪我をした訳じゃないと言う。
バスティンの所為でどうにかなる程、自分は弱くないと。
しかし自分を庇ってロノが怪我したのは事実だと、バスティンは頑なだ。
ずっとトラウマになっていたのだから無理もない。
自分のせいで仲間が傷付くのは見たくないから、一人で生きていくのだとバスティンは言った。
(一人で生きていくだと?
なに勘違いしてんだ!
そもそもお前は今までも一人で生きてねぇだろ!)
(いいぞ、ロノ!よく言った!
そんなこと気にしてるなら、協力してもらって大振り直せ!)
やばい、テンション可笑しくて余計なこと言っちゃった。
(あ〜ぁ、オレはもう言うことは言ったからな!
これでも死ぬなら勝手に死ね!
もうオレは知らん!)
正直、俺もそう思う!
暫くするとバスティンは俺の目には見えない誰かと話し始めた。
ただその表情を見ていたら、きっともう大丈夫だと思えたのだ。
俺はバスティンの邪魔をしないように、静かにバスティンの身体から手を離した。