悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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絶望を経験すると人の心は闇を抱える。
普通の人間が悪魔と契約すると心が耐えきれず、すぐに魔導服に飲み込まれて死んでしまう。
だけど闇を抱えて強くなった心なら、悪魔との契約にも耐えられるというのだ。
その強さは脆く、壊れやすい強さでもあるのだと黒猫は続けた。
悪魔執事たちは自分の方が絶望を抱えて辛いはずなのに天使から人間を守って、守った人間達からは不気味がられている。
さらに自分がいつ悪魔化するか分からない恐怖の中で、戦い続けてる…。
(そんな彼らを救う為に…。
あなたがいるんでしょう?
あなたの力で、彼の心の闇を…。
絶望を払ってあげて…。)
でも、一体どうすればバスティンを救うことができるのか、俺には分からない。
その瞬間、頭の中にバスティンの記憶が流れ込んできた…。
ときには映画のようにワンシーンが映し出され、ときにはバスティンの感情が波のように押し寄せてくる。
頼まれたとは言え、大事な親友を自らの手で…こんな辛い過去があったなんて。
バスティンの声が聞こえてくる。
自分がもっと強ければ親友のジェシカさんは犠牲にならずに済んだのだと、ずっと自分を責めていたんだ。
(俺は…もう仲間を失いたくない…。
あんな苦しい絶望を味わうくらいなら…。
仲間なんていない方がいい…。)
だから皆と関わるのを避け、絆を作らないようにしていたのか。
あんなにたくさん剣の稽古をしていたのも、自分の所為で仲間が犠牲になるのを防ぐため。
(バスティンは、もう十分苦しんだだろう?
皆がバスティンの帰りを待ってる!)
次の瞬間、暗い影がバスティンの身体を覆い始めた。
(俺は…もう…ここで…終わりでいい…。)
よくねぇえええーー!!!
バスティンの声が聞こえて良かった。
記憶だけでは暗い感情の渦に飲み込まれていたかも知れない。
悔しいけど俺の言葉では足りないっ…、届かない!
(彼は今、心を閉ざしている…。
だから強い刺激が必要。)
刺激…?
バスティンが反応してくれそうな強い刺激…。
ロノなら何とかなるかも!!