悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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そんなとき、一羽の鳩がこちらに向かって飛んで来た。
あれはルカスの伝書鳩だとハウレスが声を上げる。
鳩の足に結ばれた紙には、ベリアン達の居そうな場所が記されていた。
恐らくルカスも異変に気が付いたのだろう。
俺達は休憩を切り上げてベリアン達のもとへ出発することにした。
ボスキは完全には体力が回復していないようで、まだまだ辛そうにしている。
悩ましいが、ここで戦力を再び分断するのは得策ではない。
何か良い方法はないだろうか…。
「よし…。
ボスキは俺の馬に乗せる。」
「はぁ?ふざけんな!
なんで俺がお前の馬に乗らないといけないんだよ!」
「ハウレス、いいアイデアだね!
お願いできるかな。」
「それじゃあ、主様は俺の馬に乗って下さいっす!」
「ムーは俺が抱えてあげるから、こっちにおいで。」
俺はアモンの馬に、ムーはフェネスの馬にそれぞれ乗せてもらうことになった。
フェネス、アモン、ハウレスの馬の順に出発する。
ハウレスがボスキの背中に手を添えて自分の馬に誘導するが、大人しく言うことを聞いているようだ。
「……今日の主様にはどうも言い返せねぇ。」
「ボスキ…。今日だけじゃなくていつもそうしろよ。」
「さっきは格好良かったっすよ、主様。
ボスキさんも頑固っすからね…。
はっきり言って貰えて良かったっす。」
「これでボスキも、少しは自分を大切にしてくれると良いんだけどね…。」
それはアモンにも言えることだ。
殴られたところは大丈夫なのかとアモンに聞かれ、一瞬何のことか分からなかったが問題ないと返答する。
エスポワールの街で絡まれたときのことをまだ気にしているのだろう。
「アモンの方こそ怪我は大丈夫?
守ってくれてありがとう。」
「…執事なんだから当たり前っす。
お礼を言われるようなことじゃないっすよ。
オレの方こそ、庇っていただいてありがとうございますっす。」
二人で話をするのは久しぶりだが、アモンが元気になって良かった。
俺達はその後、暫く無言で馬を走らせた。