悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「はぁ…。はぁ…。
心配かけてすまない…主様…。
俺は…平気…だ…。」
ボスキが契約した悪魔の力は強力だが、その分代償も大きいらしい。
引き換えにかなりの体力を消耗する諸刃の剣だとフェネスが教えてくれた。
ただでさえボスキは失った右目と右腕を庇いながら戦っているため、余計に体力を消費している筈だとアモンが心配している。
「おい、アモン。
主様の前で余計なことを言うんじゃねぇ。
主様…。
今の話は気にしないでくれ。
俺は、戦える。」
何故、執事の皆はこんなにも自分より周りを優先するのだろう。
気にするなと言われてそうですかと言える程、俺は鈍感じゃない。
「ボスキ、ボスキは俺がボスキのことも心配してるって、ちゃんと分かってる?
分かってるんだったら大人しく座ってようか。
皆、ボスキの体力が回復するまで休憩にしよう。」
主人の権力行使、初めてだよね。
こんなに驚くボスキの表情は貴重だろうな…。
そう、俺は怒っているんだ。
皆が俺を大切に思ってくれているように、同じくらい自分のことも大切にして欲しい。
屋敷の中で長い間繰り返されてきた自己犠牲の精神が、知らず悪魔執事の彼らを取り巻いているのかもしれないと思った。
傭兵団か何か知らないが、村一つ潰したとなると大きな問題だと思うのだが、どうなのだろう。
サルディス家との領域にある村だと言うし、誰に雇われたのかに寄っては領土問題になりそうだ。
向こうで話をしていたフェネスとハウレスが、相談があると言って話し掛けてきた。
二人の話によると、傭兵団はお金を貰い戦争に参加するならず者達で、俺達を狙って雇われたのだと考えられた。
「天使が出た」という誤報を利用して俺達を誘導したのは、戦力を分断させるためではないかと言うのだ。
そうなるとベリアン達も同じ状況になっている可能性がある。
戦力的には問題ないと思うが相手がどんな罠を仕掛けてくるか分からない以上、一刻も早く合流したい。
しかし、あいにく皆が今どこにいるのか分からなかった。