悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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2階の執事達と俺は馬小屋の前まで来ていた。
アスコットの村に一刻も早く到着するため、馬に乗って移動することにしたのだ。
当たり前だが俺に乗馬の経験はない。
フェネスが基本的な乗り方を丁寧に教えてくれるが、知らない道を長いこと、初めて乗る馬を上手に操る自信はなかった。
変な方向へ進んだり落馬などしたら足手纏いになりかねない。
「本当に申し訳ないんだけど、誰か一緒に乗せてもらえると助かります…。」
「主様、馬に乗るのは無理そうか?
なら俺が乗せてやるよ。この馬に跨ってくれ。」
「あ、主様と一緒に馬に乗るだと…?」
「なんだ、ハウレス。
主様が乗せてくれと言ってるんだ…。問題ないだろ。」
「それは、そうだが…。
主様、アスコットの村までは距離があります。
十分にお気を付け下さい。」
俺が馬に跨るとボスキも俺の背中側に跨って後ろから手綱を握った。
ボスキの身体が俺の背中に密着する。
よく考えていなかったが、二人で馬に乗るときはこういう体勢になるのか…。
今更だけど、これは照れるかもしれない。
「主様、俺が支えているから大丈夫だとは思うが…振り落とされないように気を付けろよ。」
ボスキはそう言うとアモンの後を追って馬を走らせた。
急いでいるのだから当たり前だが、二人乗りとは言えそれなりにスピードが出る。
アモンの馬を先頭にボスキとフェネスの馬が並び、後ろにムーを乗せたハウレスの馬が追従している。
俺はバランスを取るのに精一杯で、恥ずかしいとか言う余裕はなくなっていた。
「主様、もう少し肩の力を抜けるか?
柔軟性があった方がバランスも取りやすいぜ。」
「やってみる…。」
「その調子だ、主様。
…遠征続きだが、疲れてないか?」
「心配してくれてありがとう、ボスキ。でも大丈夫だよ。」
「それならいいが、無理はするなよ。
舞踏会で歌を歌ったと聞いたが、今度俺にも聞かせてくれ。
いや…、さっきのは執事らしくない発言だったな。
忘れてくれ、主様。」
「あはは、そういえばボスキとアモンは屋敷にいたもんね。
また機会があったら歌うよ。皆のためならね。」