悪魔執事
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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俺達に気が付いたフルーレにどうしたのか訊かれ、小腹が空いて食べ物を貰いに来たことを正直に話した。
ムーが夜食を作っていたのかと訊くと、明日の遠征のお弁当を作っているのだとロノは言った。
「旅といえば、弁当だろ?」
そう言って笑うロノに首を大きく縦に振る。
食べることは必須だし、依頼とはいえ些細な楽しみは必要だと思う。
しかし10人分のお弁当を用意するのはとてもたいへんそうだ。
「だからって、なんで俺が手伝わされてるのか理解できないんだけど…。
同じ部屋のバスティンに頼めばいいのに…。」
あいつはダメだと、ロノが語尾を強める。
感謝祭の手伝いに来ず、ロノのことを無視しているバスティンに腹を立てていた。
ロノはまだ死神調査でのことを引きずっているようだ。
バスティンが土下座をして謝るまでは許さないと言っている。
これは簡単には仲直りしなさそうだ。
フルーレは二人の喧嘩に巻き込まれ不服そうにしていたが、手伝ってくれたらお礼に大好きなケーキを作ると言われ渋々了承した。
俺も何か手伝おうかと言ったが丁重に断られる。
もう少し二人が料理する様子を見ていたかった為、俺は暫く厨房に居させて貰うことにした。
ロノとフルーレは俺にそれぞれ飲み物とブランケットを持って来てくれた。
身体を温めリラックスできるようにと。
ロノが作ってくれたメープルホットミルクにはシンプルなバタークッキーが添えられていた。
メープルとバターの風味がとても良く合う。
早くお弁当の仕込みを終わらせてしまおうと、ロノが軽快な包丁捌きで野菜を切り、リズミカルに鍋を振る。
ロノは本当に料理が上手だが、普段パン生地を捏ねるなどの単純な調理はバスティンに頼んでいたそうだ。
しかし最近は一切手伝いに来なくなってしまったらしい。
だからフルーレが手伝ってくれてとても助かったのだとロノは言った。