感謝祭
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「ガオ〜!捕まえて八つ裂きにしちゃいますよ〜!」
天使はそんなに喋らないだろとフルーレがツッコミを入れる。
しかしラトが天使らしい台詞を言っても、フルーレはモジモジして動かなかった。
人見知りをしてなかなか台詞が出てこないフルーレを、ラトは天使に恐怖したリアルな反応を演じているのだと解釈し、本気で襲わなければと天使の演技に磨きをかける。
子供達が予想以上に喜ぶのでラトは楽しくなってしまったようだ。
恥ずかしい、危ないと言うフルーレを無視してボールのように上空に飛ばしてキャッチして見せた。
「はぁ…。
ラトくん…張り切るのは嬉しいんだが。」
「あぁ〜、もう劇がめちゃくちゃじゃん!
ミヤジ先生…もう終わらせてください!
お、お願いします…!」
ミヤジが最後に、天使に出くわしたら身を潜めるか一目散に逃げるよう子供達に言って何とか劇は終了した。
ラトもフルーレも終演らしく子供達に手を振っている。
何とか形になったと言っていいのだろうか。
ミヤジが子供達の扱いに慣れているのは意外だったが、この「天使の恐ろしさを教える劇」は毎年ミヤジが担当しているのだとベリアンが教えてくれた。
「もしかしてミヤジさんは元々、学校の先生なんですか?」
「いいえ、ミヤジさんは元々お医者さんです。」
ムーの質問に答えるベリアン。
昔はルカスと一緒に医療係を担当していたが、いつの頃からか辞めてしまったらしい。
二人の間に何かトラブルがあったのは間違いないが、ベリアンも詳しいことは分からないそうだ。
「そういえば…。
死神調査で墓場の森に行ったとき、二人は険悪ムードでしたよね。」
ムーの言葉に俺も頷く。
一緒に医療係をしていたのなら仲は悪くなかった筈だが、本当に何があったのだろうか。
これだけ人が集まると色々あるのだとベリアンは言った。
実際、以前は人間関係のトラブルがたまに起きていたのだが、ハウレスがよくまとめてくれるのでトラブルは少なくなったのだと。