感謝祭
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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主様のグッズの方が人気が出るとラムリは言うけれど、一体この世界にどれくらい俺のことを知っている人がいるのだろう。
二人はベリアンに街の人々をもてなすのが仕事なのだから仲良くするよう言われ、力を合わせてお饅頭を売る方向に気持ちを切り替えていた。
あまり喧嘩ばかりしていると主様の印象も悪くなってしまうからと。
「それじゃあまず!主様!
広告塔になってもらっていいですか?」
「それはちょっと…。
広告塔にはなれないけど…純粋にお饅頭が美味しいってことと、感謝祭だけの限定っていうのをアピールしたらどうかな?」
「流石は主様、それは名案ですね!
人は限定品に弱いものです。」
ルカスはグロバナー家と話し合いがあり本邸に出掛けているため二人だけでお饅頭を売っていたようだ。
その代わりアモンが手伝ってくれる筈だったが、まだ来ていないらしい。
ベリアンもラムリも、面倒見が良くしっかりしているアモンが予定に遅刻するのは珍しいと話をしている。
「はぁはぁ…。
ご、ごめん!遅れたっす!」
アモンが呼吸を乱しながら急いでやって来た。
その後をボスキがゆっくりと歩いて来る。
「よぉ。」
「ったく、ボスキさんはマイペースすぎるんすよ。
勝手に歩き回るし、すぐ面倒くさがって休もうとするし…。」
そうこうしている間に約束の時間に遅れてしまったのだとアモンが言う。
アモンに会うのは舞踏会の日以来だけど、元気そうで本当に良かった。
ボスキは売っているお饅頭を見ると不味そうな見た目で売れる訳がないとはっきり言ったので、ナックがまたショックを受けていた。
お饅頭を後300個売らなければ赤字になってしまうらしい。
会計担当のナックとしては赤字で終わらせる訳にはいかないのだろう。
皆そんなに売るのは無理だと言うが、ナックだけはお饅頭を売ることに前向きだった。
「諦めなければ、不可能はありません。
主様が先程いいアイデアを出してくださいましたから、それを軸に皆で知恵を絞りましょう。」
そろそろ行きましょうかとベリアンに促され、俺はお饅頭売り場を後にした。