死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「皆、怪我はしてない?」
最前線で戦っていた三人は幸いにも無傷だった。
しかし今まで一体しか現れていなかった天使達が次から次に現れたこと、ゼパルさんの遺体を持ち去ったこと、不可解な点が多く屋敷に帰ったら報告が必要だ。
数時間後、屋敷に戻って来た俺達はベリアンにカランの墓地であったことを報告していた。
天使達はゼパルさんの遺体を手に入れた途端すぐに引き上げて行った。
目的がゼパルさんの遺体だったのは分かるが、一体何をしようとしているのだろうか。
いずれにせよ、これまでの認識では天使は「人を襲う」という目的の為に動く、意思のない機械のようなものだと思われていたが、他の目的で動くこともあるのだと認識を改めなければならない。
「つまり…。
天使たちが意思を持ったとでもいうのでしょうか。
もしそうなら、かなり厄介ですね。」
ハウレスに同意する。
確証はないが厄介なことに変わりはない。
まだまだ不明な点は多いが、これから天使と戦うときはより注意して挑もうと話がまとまった。
ベリアンに部屋に戻りましょうと促される。
後でリラックスできるハーブティーを持って来てくれると。
「いいなぁ!僕も飲みたいです!
喉が渇いてしょうがなくて…。」
主様が優先だとロノは言うけれど、そこまで飲みたいと言う人?(猫)を我慢させてまで自分が先にとは思わない。
一緒に飲もうと言うとムーは喜んでいたが、ロノにはムーを甘やかし過ぎると言われてしまった。
ベリアンがムーにハーブティーの準備だけは手伝うように言ったので、自室に案内された後暫くは部屋に一人だけの時間ができた。
長旅で疲れてはいるが頭は冴えている。
執事達は自分が想像していたよりもずっと過酷な状況で生活していたのだ。
こんなに「死」が隣り合わせだなんて思っても見なかった。
今日は結果的に皆無傷で済んだが、また天使が群れで襲って来たらどうなるか分からない。
ぼーっと突っ立ているだけじゃ駄目だ。
自分の身は自分で…少しくらいの攻撃は躱せるようにならないと。
『私達が絶望に飲み込まれないように、少しだけ気にかけてくださいますか。』
ルカスの言葉を思い出す。
正直、今の自分に何ができるか分からないけれど、できることをしよう。
皆が主様と慕ってくれるのは、他でもない自分なのだから。