死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あと少しで全ての天使を倒し終わると思ったとき、急に天使達が空へと飛び去り始めた。
「天使が負けを認めたのか?」
「いいえ、それはありえません。
天使が逃げるなんて、これまで一度もありませんでした。」
ハウレスが言い、ルカスもこれに同調する。
天使が上空に消えるのは「人間を襲う」という目的を達成したときだけだと言うが…。
「もしかして、天使は他の目的を達成したから帰ろうとしてるんじゃ…。」
ムーの言葉は目から鱗だった。
他の目的なら、あるじゃないか。
今日は何で天使と戦っているんだ?人間を襲っていたからじゃない。
ゼパルさんの墓を荒らしていた死神の正体が、天使だったんだ。
「あれは!
あいつら、ゼパルさんの遺体を天空に運ぼうとしてる!
待て!!
ゼパルさんの遺体を返せ!!」
ゼパルさんの遺体を持ち去る天使達は、もう既に上空へと飛び立ってしまっていた。
攻撃も届く距離ではなく、為す術がない。
とてもじゃないがゼパルさんの遺体を取り戻すのは不可能だった。
名前を呼び続けゼパルさんに謝るフルーレは、役立たずだと自分を責める。
「フルーレ…、大丈夫じゃないとは思うけど、一旦落ち着こう…。」
「主様…。
はい、大丈夫です。
取り乱して申し訳ありません。」
辛い筈なのに気丈に振る舞うフルーレは、とても大人だと思った。
「はぁはぁ…。
とりあえず終わったんだよな?
チッ…。
おい、バスティン!
お前!
さっきの戦いはどういうつもりだよ!
人がせっかく協力してやったのに!」
うるさいと呟いてロノから距離を取るバスティン。
恐らくこの間の絆の話に関係しているのだろうが…、このままではバスティンが本当に孤立してしまうかもしれない。
「自分」以外誰も信用していないと言うロノの言葉にも、はっきりと否定することができなかった。
結果的にゼパルさんの遺体を奪われてしまったが、「死神の正体を突き止める」という依頼は達成できた。
喉が渇いたというロノにフルーレが湧水を差し出す。
バスティンにも同じように水を差し出し、有無を言わせず飲ませていた。