死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「あの…ミヤジ先生。
俺たちも、魔導服を着て戦い続けると…。
いずれは死んでしまうんですよね。
天使に殺されなくても、いつかは魔導服に飲み込まれ死んでしまう。
そうなんですよね?」
頭を殴られるような衝撃だった。
俺とムーは天使との戦いで命を落としたのかと思っていたのに。
魔導服に飲み込まれるのが怖い、死にたくないと涙を流すフルーレにミヤジがハンカチを差し出す。
しかし掛けた言葉は無情にも、悪魔執事になった自分達に選択肢はないということだった。
再び違う誰かの足音が聞こえてくる。
「これはこれは…。
なぜあなたがここに…?」
「・・・ルカス。」
ルカスは今朝のフルーレの様子を見て、ゼパルさんの命日だと察していたらしい。
宿からフルーレが出て行くのを見てついて来たと言うが、それでは俺とムーがフルーレをつけて来たことも知っているのではないだろうか。
「ミヤジ、こうして私たちが話すのは久しぶりだね。
いい加減やめてくれないかな?
そういう態度は…。」
フルーレがその場を取り繕うとするがミヤジが制止する。
「ルカス…。
私は、まだお前を許すことはできない。」
二人の不穏な会話は暫く続いたが、最後はルカスからミヤジへの忠告となった。
いくら同じ部屋の執事だからとはいえ、特定の人物に肩入れし過ぎるのはいかがなものかと…。
お前には分からないとルカスに言って、ミヤジは去って行った。
フルーレがルカスとミヤジの間に何があったのかと訊くが、ミヤジが話していないのなら自分も何も話す訳にはいかないとルカスは言った。
ぽつ…ぽつ…
雨が降ってきた。
「フルーレくん、辛い気持ちはわかるが。
今は依頼に集中してくれるかな?」
ルカスは雨が本格的に降り続けると判断し、宿に戻って皆を連れて来るようフルーレに頼んだ。
自分は少し用があるから先に行っててくれと。