死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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そのとき、ギシギシと誰かが廊下を歩く音が聞こえてきた。
俺とムーはまたバスティンが稽古に行ったのかと思ったが、念の為その人物が宿を出たのを確認し窓から覗いて見る。
すると体調が悪いと言っていたフルーレが、花束を持ってどこかに歩いて行くのが見えた。
こんな夜中にどうしたのだろう…誰かに会いに行くのだろうか。
「主様!尾行してみましょう!」
「また尾行!?」
ムーはそれぞれの執事に詳しくなっておいて損はないと言うが、尾行ばかりする主様は嫌だ。
そんなことを言いながらも結局フルーレの後をつけて来てしまった。
罪悪感が半端ない…。
フルーレがやって来たのは死神が現れると噂の墓場の森だった。
日中参加できなかった分、調査をしに来たのかと思ったがそうではないようだ。
フルーレは、あるお墓に花を供え語りかけた。
泣いているところを見ると大切な人なのだろう。
流石にこのような場面を盗み見るのは趣味じゃない。
ムーの肩を叩いて帰ろうと合図を送るが他の誰かが近付いて来るのが分かり、それ以上動けなくなってしまった。
「フルーレくん。」
「ミ、ミヤジ先生…。
どうしてここに…。」
驚いたことに、姿を現したのはミヤジだった。
ミヤジは今回の依頼に参加していないから、屋敷からここまでわざわざ来たことになる。
フルーレが花を手向けたのは、ゼパルという人のお墓だった。
今日が命日で、ミヤジもフルーレと同じようにお墓参りに来たのだと言う。
大事な部屋の仲間だったというミヤジの言葉から、ゼパルという人も執事だったのだと推測できた。