死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「お嬢さん、少し聞きたいとこがあるんですが…。
最近、この街で『死神』が出るって噂…。
あれは本当なんですか?」
ムーに促され、ルカスが死神の噂について質問する。
なんと店の客の中に死神を見たという人がいたそうだ。
街外れにある「墓場の森」の近くで変な音がして恐る恐る近づいてみると、闇に紛れ黒いフードと大鎌を持った死神がいたという。
しかもその音は雨の日にしか聞こえないのだとか。
「へぇ〜、それじゃあ死神は雨の日にしか現れないってことかな?」
女性の話に相槌を打ちつつ情報を整理する。
「あっ!
あと、その墓場で夜に光をみたっていう噂もあるわ…。」
それも凄く明るい光で、雨の降る夜に怪しい音がしているときに見たという。
これで一気に天使の可能性が出てきた。
しかし天使は見境なく人間を襲うのに対し、その死神は目撃者に全く見向きもしなかったらしい。
人を襲う以外の目的で動いている天使なんて聞いたことがないとハウレスは言う。
あくまで噂だが、かなり貴重な情報を入手することができた。
「そんなことより今夜は楽しく飲みましょうよ、ね!」
「すみません、お嬢さん。
私たちはそろそろ帰らなくては…。」
つまらないと言う女性に対し、ルカスは少しの間だけでも話せて楽しかったと言い、情報料まで渡していた。
ルカスの対応はどこまでも紳士的で抜かりがない。
「それでは、私たちはこれで…。
ちとせ様、お店を出ましょう。」
店を出ようとした俺達に待ったが掛かる。
こちらの料金も払っていただけますかと、店の男に渡された用紙には10万ゼニーと書かれていた。
情報料と店の会計が別なのは理解できるが、どう考えても「ぼったくり」だ。
しかし男はこの店ではこれが普通だと言い張る。
「どうしても払わないのであれば…。
力ずくでも払ってもらうしかありませんね。」