死神事件
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「フルーレくん。
服の件は残念だったけど、後回しにしよう。
そろそろ『死神の噂』について聞き込みをしていかないとね。」
ルカスの言葉によって本来の目的へと引き戻された。
聞き込みはルカス、ロノ、ハウレスの三人で行い、俺とムー、フルーレ、バスティンはここで待機することとなった。
一時間後、ルカス達が帰って来た。
俺は待っている間フルーレと街の人達が着る服を見て感想を言い合ったり、バスティンと近くの飲食店を眺めては今だったら何が食べたいか話をしていた。
「お疲れ様。聞き込みはどうだった?」
「確かに『死神の噂』については聞くことは出来ました。
しかし、どの話も確信に迫るものではないというか…。」
ハウレスが答える。
ロノもルカスも聞き込みの内容は同じようで、実際に死神を見たという人は見つからなかったそうだ。
街の様子も死神に困っているようには見えないし、ただの噂話で終わる可能性も出てきた。
「他に新たな情報を得るとしたら…。
街の北側に行くしかないかな?」
カランの街の北側はいわゆる「夜の街」。
怪しい噂が集まりやすいのだとルカスが言う。
確かに噂話は酒の肴になりやすいしアルコールが入れば昼間は話せないことも聞けるかもしれない。
しかし、一つ問題があるとルカスは言う。
そして俺達はその夜、街の北側へとやって来た。
ルカスが言っていた問題とは、夜の街は貴族の社交場であるということ。
執事の格好では怪しまれると、サルディス家の貴族も足を運ぶ高級な店で服を揃えた(調査費ってどうなっているのだろう)。
フルーレが選んだだけあって皆良く似合っているが、着慣れない衣装に少し窮屈そうにしている。
「私たちも今宵は執事ではなく…。
何処ぞの貴族を演じた方がきっと怪しまれずに済むだろう。」