舞踏会
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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元はと言えば、ぶつかった俺が悪いのだけど。
いくら貴族でも腹が立つものは腹が立つ。
それはルカスも同じ筈だが、さすが交渉も担当しているだけあって見事な貴族対応で相手を宥めていた。
「ちっ…お前たちさえいなければ…。
グロバナー家に偉い顔をされんで済むものを…。」
「・・・。
ご気分を悪くさせてしまい申し訳ありません。」
ガシャン
「すいませーん。
うっかりステーキ用のナイフを落としてしまいました〜。」
ラ、ラムリ…!!
絶対ワザとだよねってくらい気持ちが込もってない!
しまいには、もう少し右だったら刺さってたのにと言ってしまう始末。
「おっさん。
あんた、何ルカス様に頭下げさせてんすか?
それにボクの主様に怪我させたとかマジで許せないんだけど…。」
ナックが厄介と言っていたのは、こういうところかな。
気持ちは嬉しいんだけど…、せっかくルカスが上手く宥めようとしてくれていたのに、これはまずい!
これ以上は本当に貴族間の争いになりかねない。
ゴチン
「申し訳ありません。
サルディス家の貴族様、ラムリがとんだご無礼を…。」
ナイス、ハウレスの鉄拳!
相手に言われる前に制裁を加えることでそれ以上何も言わせない効果があると思う。
心が広い貴族様と相手を立てつつ、これくらいで怒っていたら心が狭いという逆の意味も込められている。
結果的に貴族の男性は最高級のワインで手を打ってくれたが、ワインを断っていたら貴族様の株も上がったのに…と思ってしまう。