舞踏会
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「貴方が悪魔執事の主人ですの?」
帰り際、貴族の女性に声を掛けられた。
「お若くて驚きましたわ。
私、エスポワールに来たのは初めてなんですの。
良かったら明日、案内してくださらない?」
「これはご令嬢様、ありがとうございます。
お知り合いになれて嬉しいです。
ですが私も街はあまり行ったことがなくて詳しくないのです…。」
ルカスを真似て営業スマイルを発動する。
それにしても話しかけるなら執事達にだと思うのだが、素朴なタイプが好きだという貴族もいるんだな。
それとも悪魔執事の主人と交遊を持てば悪魔執事を抑えたも同然とか、そういう魂胆だろうか。
「そうなんですの…。
では分からない者同士、二人で街を歩いてみませんか?」
結構ぐいぐい来るな…。
でもこれ実現したら普通にデートだよね?
「ご令嬢様、たいへん申し訳ありません。
主様は明日、一日中大事な会合がありまして…またの機会にしていただけますか?」
ルカスも俺と同じ事を思ったのだろうか。
明日は特に予定は入っていないから、俺が騙されないように警戒しての発言だろう。
見れば遠くからラムリが貴族の女性を鋭い目で見ていた。
…これは良くない。
明日までしか中央の大地にいられない貴族の女性は残念そうに引き下がった。
「ありがとう、ルカス。助かったよ。
さっきの女性は、やっぱりつけ入る隙を狙ってたのかな?」
「それはどうでしょう…。
私は特定の女性が主様と親しくなるのはいかがなものかと思いましてね♪」
そういうものだろうか。
仮にこっちの世界で恋人ができたとしても複雑なことになると思い、納得した。