舞踏会
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「主様は音楽がお好きなんですね。」
リズムに乗っていらっしゃったので…と、ベリアンに言われて何だか恥ずかしくなる。
貴族達は皆盛り上がっているように見えて、裏ではお互いにつけ入る隙がないか伺っているそうだ。
特に権力の象徴である悪魔執事は狙われているのだとか。
急に不安になってきた…、気を引き締めなければ。
「あの、あなたのお名前は?」
ルカスが貴族の女性に話しかけられ、社交の場らしい優雅な返答をしている。
こういう場での接待は慣れているのだろう。
屋敷の中とは雰囲気が違っていた。
他の執事達にも格好良いとか素敵という黄色い声が上がっている。
そういえば何だか視線を感じると思っていたが、こういうことだったのか。
ただでさえ目立つ悪魔執事だが皆ルックスが整っているし、先ほどのダンスと歌声が後押しになったのだろう。
ムーが執事の皆は貴族から人気だと言ったとき、ベリアンが「女性の貴族からは」とわざわざ付け加えたことを考えると、貴族の男性達は相当面白くないのだろうなと想像がつく。
「甘い香りのする花には、多くのミツバチが集まる。
それは人も花も同じ。
主様、今日もとても素敵なお召し物ですね。
この会場に咲く、どの花よりも気高く美しい。
よくお似合いですよ。」
そこまで言われるともう、ありがとうしか言葉が出てこない。
ナックのこの言い回しにも大分慣れてきたと思う。
甘い香りのする花はルカスのことだろう。
ナックはルカスをとても優しく聡明で、自然と人を惹き付ける魅力があると言う。
ルカスのことを心から尊敬しているようだ。