訓練開始
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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ラトには負けてしまったが、三人はしっかりと訓練の反省をして自分達の改善点を把握したようだ。
今の一戦で自分たちの課題に気づくのはさすがだとハウレスが感心する。
「でもさぁハウレス。
今のは正直、相手が悪いんじゃね?」
ラトの素早さは天使と互角かそれ以上…。
三人だけで相手をするのは他の執事でも難しいだろうとハナマルが言う。
簡単ではないが不可能ではないとハウレスが答え、他の執事達の模擬戦の様子を見せてもらうことになった。
「なるほど…。
それで私たちが呼ばれたわけだね。」
ラトと模擬戦をする為に呼ばれたのは3階の執事達だった。
前日の玄関での話をハウレスが聞いていたのかは分からないが、3階の執事達がラトに勝てば別邸組とのチームワークの差が浮き彫りとなる。
天使役のラトと模擬戦をするのは、新執事の訓練キャンプでは恒例になっているらしい。
懐かしいと昔を思い出しているうちに、ナックとラムリは喧嘩寸前になってしまった。
この調子でちゃんと連携が取れるのか、不安ではある。
「それじゃあラトくん。
お手柔らかにお願いね♪」
「クフフ…。
全力で捕まえて差し上げますよ。」
そして3階組とラトとの模擬戦が始まった…。
タッタッタッ
ナックがラトに怒涛の攻撃を仕掛ける。
模擬戦開始後、ルカスとラムリはすぐに姿を消し、ナックがラトと一対一で対峙する形になった。
剣を扱う執事が多い中、他に目立つ武器といえばフェネスの大斧(?)とルカスの大鎌だが、ナックの武器も大分イカツイと思う。
斧の一種なのだろうか。両手斧?
別邸の三人に比べて大分積極的に攻撃を仕掛けているので、流石のラトも周囲への注意力が散漫になっているらしい。
それでも、足音がすればラトには分かるはずだが…。
「ラトっち!!
その羽、もらった〜!」
ラトの頭上の木から飛び降りたラムリがラトの羽根目掛けて武器を振るうが(これも名前が分からない…。鎌?両手鎌?)、間一髪のところでラトが避ける。
しかし難を逃れたと笑顔になるラトの羽根を、ルカスの大鎌が待ち構えていた。
ズバッ…!
見事な連携に思わず拍手をすると、ラムリが嬉しそうに両手を振ってくれた。
「はぁ…。
また負けちゃいましたか。
ルカスさんたちの連携…。
以前より、ますます磨きがかかっていますね。」
「ありがと〜♪
ラトっちこそ、すごかったよ!
ボクの攻撃、絶対に当たると思ってたんだけどな〜。
よく避けられたね?」
「……飛びかかる直前に、声を上げるからでしょう。
まったく…。
『奇襲』の意味を知らないのですか?あなたは。」
模擬戦ではあんなに連携が取れていたのに、ナックとラムリは再び言い合いを始めてしまった。
『仲の良さがチームワークに直結するわけじゃない』とルカスが言っていたが、本当だったようだ。
「我々も、まだまだ研鑽が足りませんね…。
お互いに、気づいた点はどんどん指摘していかなくては。」
まず初めにと、ユーハンがハナマルに錆びた刀を研ぐように言うが、このままでも大丈夫だとハナマルが言う。
「またそうやって、面倒くさがって…。」
「ま、まぁまぁ!
まずは、お互いの理解を深めるところから始めましょう。」
この三人も、テディが仲介役になっているのは相変わらずだ…。
これ以上みっともないところは主様に見せたくないと言うハナマルに、ユーハンも同調する。
「みんな、がんばって。」