訓練開始
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「なぁ。
その『訓練』のことだけど…。
具体的には、何をすんの?」
ハナマルの質問にルカスが答える。
「まず、天使と戦う術を身につけるところからだよ。
天使との戦い方…。
悪魔の力の使い方…。
それから、他の執事たちとの連携と…。」
覚えることは山程あるとルカスが言う。
それを一ヶ月で全て覚えるのは、ちょっといきなりスパルタ過ぎやしないか?
「まぁ、元々実力のある君たちだから…。
さほど心配はしてないけれど。
不安があるとすれば…。
『チームワーク』かな?」
別邸に一緒に住む三人は普段の生活を共にするだけでなく、戦闘のときもチームを組むことが多くなる。
互いに連携を組むことが大事だと聞いて、テディがハナマルとユーハンに「仲良くしましょう!」と声を掛けた。
「……………。
努力します。」
肩でも組もうかと近付いてくるハナマルから、ユーハンが無言で距離を取る。
「でもさ、ルカス先生。
『連携が大事』って言うけど…。
3階のナックとラムリも、だいぶバチバチしてる仲だろ?
あんなんで本当に、戦闘中に連携が取れるのか?」
「フフッ、もちろんだよ♪
私たち、意外とチームワークがあるんだから。
例えば君たちと、3対3で模擬戦をしたら…。
きっと私たちが勝っちゃうと思うよ♪」
ルカスの言葉に、テディとユーハンの二人が聞き捨てならないという反応を見せる。
悪魔執事になって間もない三人と比べて、長年生活を共にして一緒に戦ってきた3階組はそもそも経験値が違う…。
二人とも負けず嫌いというか、向上心が高いというか。
(もしかして、ルカスはこれを見越してハッパを掛けるような発言をしたのかな?)
「おいおい、ルカス先生…。
若い奴らを煽らないでくれよ。」
「フフ♪とにかく…。
仲の良さが、チームワークに直結するわけじゃない。
お互いの強みと弱みを知り、補いあって戦う…。
それが本当の、チームワークじゃないかな。」
訓練は早速明日から行うみたいだ。
しかも悪魔執事の為に作られた訓練キャンプ場があり、新人の悪魔執事は皆そこで訓練を積むらしい。
そういえば知能天使の遠征のときにチームごとの連携は見せてもらったけれど、各階のチームでどんな戦い方をするのかはまだ見たことがない。
良ければ一緒に来てくれないかと言うベリアンの提案に、少しばかりワクワクした。
玄関にはいつの間にかボスキとアモンが来ていた。
アモンも悪魔執事になったばかりのころ訓練キャンプに行ったらしい。
最初はひねくれていたと振り返るも、屋敷に帰るころには少し皆と打ち解けられたようだ。
「なるほど…。
つまり、更生の効果も期待できる…と。」
「お、俺は善良な大人ですよ…?」
「もっといい大人になりましょう、ハナマルさん!」
(漫才みたい…。)
明日からの訓練キャンプを楽しみに思いつつ、俺は別邸の内装作業が完成したというので見に行くことにした。