訓練開始
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「新しい執事の御三方を…。
一ヶ月で実践投入が可能な状態まで訓練する…と。」
屋敷の玄関でベリアンが呟く。
俺はルカスと別邸の執事達と共にグロバナー家の会議から戻って来たところで、ベリアンはムーと一緒にお出迎えしてくれたのだった。
彼らが新しい悪魔執事として仲間に加わってから約3ヶ月…。
三人のお披露目会としては少し遅いような気もするが。
屋敷の生活にも悪魔執事としての仕事にも少しずつ慣れてきたところだし、貴族達から無理難題を言いつけられる可能性を考えれば、丁度良いのかもしれない。
「うん。
だけど、彼らなら十分可能だよね?」
ルカスの言葉にベリアンも同調する。
元々実力を見込んで声を掛けたメンバーだ。
彼らが実践可能な戦闘力を身に付けられるかどうか、心配はしていないらしい
貴族達の信頼を得る為に、敢えて強気な条件を宣言したのはルカスだった。
偵察隊の副隊長ながら機密情報を漏らしてしまったテディ…。
サルディス家の兵士だったユーハン…。
そればかりかハナマルまで、東の大地から来たという理由でサルディス家のスパイではないかと疑われた。
三人が悪魔執事になることを反対する貴族も多い中、悪魔執事入りを後押ししてくれたのは、他でもないフィンレイ様だった。
フィンレイ様は今回の会議で悪魔執事を庇ってくれたように見えたけれど、悪魔執事の味方という訳でもないらしい。
あくまでもグロバナー家の繁栄の為に最善の手を尽くすのが当主の責務だと考えており、悪魔執事がグロバナー家の為に働くのならば、今までと変わらずサポートしてくれると言った。
しかしもしもグロバナー家に背くことがあるのならば…。
そのときは『相当な覚悟』をしておくようにと。
考えをしっかり持った人だ。
ハウレスが投獄されたとき、拷問まがいの取り調べをすることはフィンレイ様の意思ではなかったようだし…(しっかり謝罪された)。
闇雲に人を虐げたり、暴力を振るうことを好まない聡明さを持ち合わせている。
そのフィンレイ様も、新執事である三人のことを完全には信用していないようだ…。
『今後の行動次第だ』とも。