舞踏会
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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腹に捩じ込まれる衝撃。
体がふらついて倒れそうになるのを食いしばる。
思えばケンカなんて小学生以来だし今まで大きな怪我もしたことがなかったから、想像以上に痛い…体も、心も。
見るのと経験するのって、全く違うんだな。
「いい加減にしろ…!
お前ら、悪魔執事は何かすごい力で天使をやっつけてると思ってるかもしれないけどな…
結局フィジカルなんだよ。
執事の皆が、…天使から街を守るために毎日どれだけトレーニングしてると思ってんだ!」
声が出ない所為であまり迫力はなかったけど、さっきまで静かだった奴がいきなり騒ぎ出したので、それなりの効果はあったらしい。
呆気に取られて立ち尽くす男達。
いや、もしかしたら一番驚いているのはアモンかもしれない。
「あんたは何者だ?
なぜ悪魔執事をかばおうとするんだ?」
「俺は、悪魔執事たちの主人です。」
「執事どもの主人ってことは…。
あんたにも責任があるってことだよな。
あんたもそれなりの覚悟できてるんだよな?」
標的がオレに移ったか…。
実際アモンはもうボロボロだし、狙うとしたら啖呵を切った俺だろう。
「あ、主様に近づくな!
それ以上近づいたら、噛みつきますよ!」
「どけ!」
払い除けられてムーの体が地面に叩きつけられる。
…こいつらムーにまで酷いことを。
「や、やめるっす!
オレにはどんだけ手を出してもいい!
主様には…これ以上、手を出すな!」
アモンの悲痛な叫びに胸が痛くなる。
でも俺は黙って見てることなんて、したくなかったんだ。
俺は皆の主人なのに、…見て見ぬふりをしていた街の人達と同じになってしまいそうで。