親と子
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「二人目の執事候補…。
彼の名前は…。
『カワカミ・ハナマル』さんという方です。」
日本人っぽい名前だなと思ったら、どうやら声に出ていたようだ。
テディに『にほんじん』とは何のことかと訊ねられ、慌てて修正する。
「こっちでいう東の大地の人…かな?」
「こっちと言いますと?」
しまった…墓穴を掘ってしまった。
ハウレスが「主様は別の世界から来ている」と説明してくれたが、テディは驚きを隠せないでいた。
秘密にしておくことでもないが、やっぱり混乱するだろうなと思う。
「ハナマルが悪魔執事にねぇ…。
ついに、って感じだな。」
ボスキの言葉にハウレスも頷く。
ハナマルさんには五年前にも、悪魔執事になってもらえないかと提案したことがあるらしい。
そのときには五年待って欲しいと言われ、ベリアン達は時が来るのをずっと待っていたのだそうだ。
執事の皆ともムー以外全員と顔馴染みで、あまり人に懐かないラムリも気を許しているくらいなのだとか。
ということは悪い人ではないだろうし、フレンドリーな感じなのかな?
「どんな人なの?」
「一言でいえば、面倒見のいいマイペース男だな。」
そのマイペース振りは凄まじくボスキの方が真面目に見えるくらいなのだと、ボスキ本人が言った。
よく昼寝をして厨房のお菓子を食べてしまうのはボスキと同じだが、ボスキと似ているかというと、そうでもなく。
「ボスキは言動と行動もワイルドだが…。
ハナマルさんは、けだるげというか…。
とにかくワイルドって感じではない。」
「あいつはフランクなくせに…。
しっかり一線は保ってるような感じがするもんな。」
けだるげでフランクだけど一線は保っている…。
普段はダラダラしているように見えるけれど、やる時はしっかりやるという感じだろうか。
ハナマルさんはベリアンやミヤジにも敬語を使わずに話しており、恐らく俺に対しても普段通りの言葉遣いで話をするのだろうとハウレスとボスキは言った。
ベリアンとしては、敬語でなくても相手への敬意が感じられれば問題ないと言う。
「それに…。
もしもハナマルさんが本当に失礼な方でしたら…。
そもそも仲間になってほしいなどとお願いしたりしません。」
それはそうだよね…。
皆も心配しなくていいと言ってくれるので、あまり考え過ぎずに会ってみることにした。
ハナマルさんは武器に刀を使用しており、テディのような兵士ではなく一般市民だが、天使と1対1で戦って生き残った程の実力の持ち主なのだとか。
テディはハナマルさんが剣士だと知って、会うのが楽しみになったようだ。
ちょうど明日ベリアンがハナマルさんに会いに行く予定だというので、俺もムーと一緒に付いて行くことにした。