復讐
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
知能天使の出現により、戦力の強化が必要になったのだと伝える。
知能天使の強さは普通の天使とは比にならない。
悪魔執事の皆がまとまって戦っても、一人の知能天使に苦戦を強いられたのだ。
「勘違いしないでほしいのは…。
誰でもよくて選んだわけではない。
お前は貴族の部隊の中…。
自分の実力で偵察隊の副隊長までのし上がった。
それは生半可な努力では成し遂げられないことだ。
お前は強い。
俺たちに力を貸してくれないか?
一緒に天使と戦ってくれ。
お願いだ、テディ。」
「お願いします。」
テディは少し考える素振りを見せたが、最終的に出てきた言葉は期待とは異なるものだった。
「ごめんなさい。
俺には無理です。」
「なぜだ、テディ。」
ハウレスがテディに問う。
「俺、仲間が天使に捕まったとき…。
心の底では怖かったんです。
『このまま戦っても殺される』『死にたくない』って…。
ずっとそんな言葉が頭をよぎって…。
俺は戦うことから逃げたんですよ。
こんな弱い俺が…。
天使と戦えると思いますか?」
「テディ…。」
あのとき、テディも知能天使の力を目の前にして恐怖を感じていたんだ。
それはそうだよね…。
普通に考えたら、あんな規格外の能力を持った相手とまともに戦えるとは思えない。
一瞬にしてあの人数を捉えて、命を奪ってしまうのだから…。
「あぁ、思える。」
「!!
どうして…。」
相手との力の差を見極め無謀な戦いを避けるのは、強い兵士の証だとハウレスは言う。
「俺も昔…。
自分はいつ死んでもいいと思っていたが…。
いざ、天使を目の前にすると手が震えた。
まぁ、それから長い年月が経って…。
今では、普通の天使相手じゃ…。
あまり恐怖を感じなくなったが…。
だが、二人目の知能天使が現れたとき…。
あのときは、久しぶりに恐怖を覚えた。」
普段、毅然とした態度で弱音を吐かないハウレス…。
そんな彼が恐怖を覚えていたなんて…。
それはそうだ…。
悪魔執事だって人間。
命を失うのは怖いに決まっている。
それなのに皆を統率して、俺のことを一番に考えて行動してくれた。
「ハウレスさんも…。
怖いと感じるんですね。」
「当たり前だろ?
生きてるんだから。」
テディは顔を下に向け、黙り込んだ。
その表情は暗いままだが…。
すべてを諦めていたさっきと比べて…。
少し迷いがあるようにも見えた。
「テディ…。
まだ自分は悪魔執事になれるほど強くないと思うか?
なら、これでお前には素質があると証明してやる。」
そう言うと、ハウレスは剣を抜いた。