復讐
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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テディは子供の頃から自分の居場所というものがなく、どうして自分は生きているんだろうと、ずっと思って生きていたそうだ…。
そんな中、偵察隊の仲間は初めてテディに居場所を与えてくれた。
初めて本当のテディを見て、過去も絶望も…全て受け入れてくれたと言う。
テディも皆が大好きで、本当の家族以上に愛していた。
それくらい大事な家族だったのだ…。
「なんで俺じゃないんだよ…。
どうしてまた俺だけが生き残るんだよ…。
もう嫌だよ…。
こんな苦しい思いをして生きるくらいなら、もう…。」
そう言ってテディは崖に一歩近づいた。
「テディ!」
「止めないでください。
俺は、みんなに会いたいんです…。
このまま生きていたって…。
苦しいだけ…。」
飛び降りる姿を見せてしまったらトラウマを植え付けてしまうかもしれない。
そんな何とも言えない気遣いを見せて、テディは俺達に早くここから去るように言った。
それでも俺とハウレスは帰る訳にはいかなかった。
テディを止める以外の選択肢は、俺達には無い。
「どうしてそんなに俺を止めようとするんですか?
あなたと俺は会ったばかりですよ?」
どうしてって言われてもな…。
俺的にはもう充分関わりがあると思ってるんだけど。
ハウレスの件では色々と協力して貰っているし、恩人と言える相手だ。
その恩人に、これから悪魔執事になって欲しいと伝える訳だけど…。
俺は真剣な目で彼を見つめ、口を開いた。
「テディ、君の力を…。
俺達に貸して欲しいんだ。
天使を倒す為に。」
「えっ…。天使を…?」
「悪魔執事になって欲しい。」
ハウレスが、強い絶望を経験した者だけが悪魔執事になる資格を得るのだと説明する。
「もちろん簡単になれるものではない。
悪魔執事になるためには、悪魔との契約が必要だ。
その契約に耐えられなければ…。
お前は死ぬことになる。
それに、たとえ悪魔との契約に成功したとしても…。
力を得る代償として、もう二度と普通の人生は歩めない…。
まず、お前は不老となり人間ではなくなる。
……」
ハウレス、このタイミングで全部言うのか…。
確かに悪魔執事になるメリットとデメリットは全て伝えて欲しいとは言ったけれど。
「ちょ、ちょっと待ってください。
いきなりそんなこと言われても、訳がわかりませんよ。
だ、大体…。
どうして俺なんかを…。
もう十分皆さんは強いじゃありませんか。」