復讐
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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テディは今、エスポワールの病院で療養中だという。
かなり精神的に不安定な状態らしく…。
悪夢にうなされ…。
数日、ほとんど睡眠も取れていないそうだ。
悪魔執事に勧誘する前提はあるが、まずはテディ本人のことが心配だ。
とにかく様子を見に行こうと俺たちが屋敷を出ようとしたとき…。
後ろからハウレスの声がした。
「これからテディのところへ行くんですよね?
俺も一緒についていってもいいですか?
実は、俺もテディのことが心配だったんです。」
「もちろん構いませんよ。
むしろハウレスくんが来てくだされば、テディさんも喜ぶでしょう。」
お見舞いとしては大所帯になってしまうが、テディはハウレスに剣士として憧れを抱いているし、嫌がられることはないだろう。
意見を求められたが、俺もハウレスが同行することに賛成した。
そして俺達は5人でテディのいる病院へと向かったのだった。
同じ夢を見る。
仲間が目の前で、天使に殺される夢を…。
何度味わっても初めて奪われたときのように心が削られていく。
眠れば必ずその夢を見てしまうので、自ずと睡眠時間は少なくなっていた。
彼らを助けられなかった負い目からか、夢の中の彼らはテディを責める。
自分達が死んだのはお前のせいだと。
苦しみに耐えられなくて、今日は病院を抜け出して彼らのお墓へと来てしまった。
そろそろ戻らなければならないと思うが、自分には帰る場所がない。
仲間一人守ることもできない、弱い俺なんて…。
生きてる意味があるのだろうか?
「そうだ…。
このまま崖から落ちてしまえば…。
待っててくれ…。
すぐに追いかけるから…。」
ダッダッダッ…
「「テディ!」」
「…!!
ハウレス…さん?それに悪魔執事の主様?」
「ハァ…ハァ…。
良かった…間に合った。」
「ど、どうしてお二人がここに…。」
「見舞いに行ったら、病院にいなかったからな。
みんなで手分けして探していたんだ。」
エスポワールの病院で、俺達を待っていたのは空の病室だった。
立派な個室が用意されているのは本人が不安定なこともあるが、軍の機密が漏れては困るからだろう。
はじめはトイレに行ったのかと看護師が探しに行ってくれたのだが、徐々に慌ただしくなっていった。
テディにはまだ外出許可が降りていないが、病院内のどこを探しても彼は見つからなかった。
正規の手続きをせずに病院を抜け出してしまったらしい…。
何か手掛かりが見つかればいいのだが目撃情報なども特になく、いつ出て行ったのかも分からない。