絆
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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悪魔化したハウレスと対峙したボスキとフェネスは…。
その完璧な連携で、徐々にハウレスを追い詰めていった。
暫くして…。
ドサッ…
二人の攻撃によりハウレスが地面に倒れ、黒いオーラと炎が消えた。
何とか無力化に成功したのだ。
しかし悪魔の力を使い過ぎたハウレスは雄叫びを上げ、再び黒いオーラが身体中を包み込んだ。
「魔導服に飲み込まれる前に、早く救わねぇと…!」
「ハウレスさん、しっかりしろ!
ハウレスさん!!」
「主様…。」
ムー…。
この声は前回と同じ黒猫の声だ。
「ハウレスに手を添えて…。
そして彼に語りかけて…。
彼を救えるのはあなたしかいない。」
「わかってる…!」
倒れたハウレスの元に、急いで駆け寄る。
「主様!
急いでくれ。」
「このままだと、ハウレスが…。」
悪魔化した状況からハウレスを救うためには…。
彼の心に触れ…。
ハウレス自身に、絶望を乗り越えてもらうしかない。
しかし、そのためには…。
きっと俺だけの力では足りない。
「ボスキ、フェネス…!
一緒に来てくれ!」
俺は二人へと手を伸ばした。
(にゃーお。)
ハウレスの身体に手を添えたと同時に、俺は黒いモヤの中にいて、再びあの黒猫の声が聞こえて来た。
(何をすべきかは、もうわかっているわね。
それじゃあ、今からハウレスの記憶を見せてあげる。
彼の絶望を…払ってあげて…。)
次の瞬間…。
頭の中に、ハウレスの記憶が流れ込んできた。
トリシアさんとの思い出、彼女の病気を治療する為に努力して憲兵になったこと。
そしてハウレスとトリシアさんを襲った悪夢のような悲劇…。
五年越しに当事者の貴族と対峙したときのこと…。
バスティンのときも思ったけれど、この世界の悪役は撤退して悪役だよな…。
悪い人だと思っていたら、実は良い人でしたっていう展開は好きじゃないけど。
それにしても、追体験でさえこんなに辛いだなんて…。
「こんな悲しい過去が…。」
(ええ…。
そしてその絶望から、彼を救えるのはあなたたちだけ。
お願い…ハウレスを救って…。
もう…誰にも死んでほしくないの…。)
それって…。