絆
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
悪魔の力を解放したボスキは、悪魔化したハウレスと互角以上の戦いを繰り広げていた。
本気を出したボスキはここまで強かったのかと驚かされる。
しかし…。
徐々に息も荒れ…。
動きも鈍くなっていた。
「まさか力の代償で体力を消耗して…。」
ボスキが契約している悪魔の力は、驚異的な身体能力を引き出す代わりに体力の消耗が激しい諸刃の剣だ。
ボスキとしては短期決戦で済ませたかったに違いない。
いざとなったら、バスティンにはボスキのサポートに回ってもらおうと考えていた。
「ハァ…ハァ…。
消してやる…。
主様を殺した貴族を…。
一人残らず…。」
「は…?
主様を殺した…だと?」
うん、俺もそう言ったように聞こえたけれど…。
俺が殺されたとは…?
……はて?
「危ないボスキさん!
避けろ!!」
発言に気を取られていた一瞬の隙を突いて、ハウレスの剣がボスキを捉えた。
ハウレスの攻撃を、間一髪で受け止めたボスキだったが…。
ハウレスの追撃はさらに勢いを増す。
しかし体力を消耗しているボスキの身体は思うように動かない。
「まずい…!
ボスキさん!」
「ボスキ!!」
今度は避けられない!
そう思ったとき…。
ガキン…!
ボスキに代わってハウレスの追撃を受け止めたのは、ここにいない筈のフェネスだった。
ハウレスの剣を受け止めたフェネスが大釜を振る。
避けたハウレスは後へと下がった。
(フェネスが助けにきてくれたんだ!)
「ハウレス…。
まさか君まで悪魔化するなんて…。」
フェネスは救出作戦に納得はしていたものの、居ても立ってもいられず駆け付けてくれたようだ。
「それに、あの日…。
三人で助け合っていこうって言っただろう?」
「主様〜!!」
「ムー!?」
ムーも何故だか胸がざわざわして、心配して来てくれたらしい。
ハウレスが悪魔化している状況を考えると、その胸騒ぎは当たっている。
まさかこんな状況になっているとは、二人とも思っていなかったようだが。
「ボスキ、大丈夫?
立てる?」
「あぁ、なんとかな。
フェネス…。
力を貸してくれ。」
俺はボスキを心配して自分が戦うと言うバスティンを引き留めた。
ボスキは先程までの戦いで力を使い果たしている筈だが、フェネスと二人でハウレスを止めることに意味があるのだと思う。
ハウレスの運命を二人に託すと決めて、俺はフェネスの悪魔の力を解放した。
「ボスキ、フェネス…ハウレスをお願い。」