絆
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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俺達は監獄の外の広場へと、何とか無事に辿り着くことができた。
ボスキのことが心配だが、悪魔執事の中でもボスキ程ハウレスの太刀筋を熟知している者はいない。
避けに徹すれば簡単に倒されたりはしない筈だと思っていたのだが。
ドゴン…!
そのとき…。
扉を破って、ボスキが吹き飛ばされてきた。
ハウレスの太刀筋は分かっていても、悪魔化に寄るスピードと力の強さは想定以上だったらしい。
自分もあんな状態になっていたのかと、バスティンが複雑そうに呟いた。
「早く止めないと手遅れになりますよ。」
「あいつを悪魔化から救えるのは主様だけだ。
まずは俺がやつを無力化する。
その後は任せたぞ、主様。」
ハウレスが悪魔化する可能性を全く考えていなかったとは言え、ムーを連れて来なかったのは失敗だった。
俺が普通にハウレスに触れただけで、心の中に入れるのだろうか…。
分からないけれど…、兎に角やってみるしかない。
ボスキの指示で、ナックはベリアン達にこの事態を伝えに行くことになった。
ハウレスは先程から「一人残らず消してやる」と呟いており、最悪の事態が懸念される。
バスティンには俺を守るようにと指示が出された。
もしも自分がやられるようなことがあれば、急いでこの場を離れるようにと…。
「待ってくれボスキさん。
本当に一人で戦うつもりか?」
「それが今打てる最善の手だ。」
「ボスキさんの判断は正しいです。
バスティンくん。
ここは指示に従いましょう。」
あのボスキが万が一のことを口にするくらいだから、悪魔化したハウレスとの戦いは一筋縄ではいかないだろう。
仲間同士で傷付け合う姿は見たくないが…。
「大丈夫だ。主様。
俺は負けねぇよ。
必ずハウレスを無力化してみせる。」
「信じてるから…。」
そうだ、大丈夫…。信じている。
ボスキのことも、ハウレスのことも。
悪魔執事の皆を、信じてる。
俺はボスキとバスティンの悪魔の力を解放した。
「考えてみれば、この状態でお前と戦うのは初めてだな。
加減はしねぇからな、ハウレス。」
ボスキは力を解放してハウレスと戦うことを、どこか楽しんでいるように見えた。