復讐
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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『俺の体は…。
悪魔と契約した日から…。
時が止まっているんです。』
この数日、俺なりに色々と考えた。
数百年以上の間、主という存在が一度も現れていないことはないだろう。
主は不定期に現れて、その使命を寿命まで全うするか天使との戦いで死ぬか…。
あるいは、途中で主であることを放棄した人もいるかもしれない。
色々考えたが結果として、今までの俺達の関係になんら変わりはないという答えに辿り着いた。
皆がどれくらい前から悪魔執事として生きているのか分からないが、数百年生きているからと言って皆が皆であることに変わりはない。
気になっていることは二つ。
俺は天使を倒すことが悪魔執事の救いになる…。
「悪魔執事からの解放=幸せになれる」と思っていたけれど、天使を撲滅したところで悪魔執事達はどうなるのだろうか。
数百年生きている肉体は、悪魔との契約は…。
普通の幸せを手にすることはできるのだろうか。
そしてもう一つ…。
それならそうと、何故最初に言ってくれなかったのか?
恐怖心を持たれ主になって貰えないのを恐れたとか、考えられる要素はあるけれど。
というか、寿命までこの生活を続けていける自信がないんだけど…。
元の世界でのプライベートは皆無だし。
彼女を作るなんて夢のまた夢だ。
折角、職場の先輩達から『良い顔になってきた』と言われるようになったのに…。
もうこれ、こっちの世界で彼女を作っても許されるんじゃない?(できるかどうかは兎も角)
悪魔執事は最大13人なのかと思っていたから、戦力強化の為に悪魔執事を増やすとベリアンから聞いたときは、とても驚いた。
しかも一人目の候補がテディだなんて…。
確かにテディの絶望は目の当たりにしているし、テディが仲間になることについては申し分ないのだが…。
テディの仲間を守れなかったのは俺達だって同じだから、何となく申し訳ない気持ちになる。
それに悪魔執事について全てを話してくれていなかったことに、ほんの少しだけど不信感を覚えた。
けれど新しい執事を迎え入れる準備を進めている中、俺がこのことをベリアンに問い詰めて雰囲気を悪くするのは違うだろう…。
「テディは最近悲しいことがあったばかりで冷静な判断ができないかもしれない…。
悪魔執事になるメリットとデメリットは、しっかり伝えてあげて欲しい。
それでもテディが悪魔執事になると言うのなら…。
俺はテディの全てを受け入れ、仲間として彼の幸せの為に最善を尽くすと誓うよ。」
「主様…。
これ以上ない程、素晴らしいお言葉です。」