奪還
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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重要な情報を教えてくれるのは有難いが、悪魔執事に協力していることがバレたらテディの立場も危うくなるだろう。
悪魔執事に情報が漏れたとなると、真っ先に疑われるのは唯一悪魔執事の見方をしているテディなのだ。
「俺のことは気にしないでください。
立場なんてもうどうだっていいですから…。」
投げやりな言葉はとても気になるが、俺達はハウレス救出の為に準備を進めることにした。
テディに寄ると、ハウレスは街から離れた森の巨大監獄に捕まっているらしい。
見張りが多く外からの侵入が難しい場所だが、その地下に幽閉されているそうだ。
騒ぎを大きくしない為、少人数で侵入した方が良いとナックが言い、ベリアンが賛同した。
「今回の救出作戦には…。
ボスキくん、バスティンくん、ナックくん。
この三人に潜入していただきたいと考えています。」
ナックがテディに、見張りの配置や建物の構造を詳しく教えてくれるようお願いした。
そこから最適な侵入経路を割り出すのだという。
隠密行動には外せないとベリアンに言われただけあって抜かりがない。
また今回の潜入で相手にするのは天使ではなく人間の兵士だ。
総合的な能力で考えて、対人戦闘に慣れている剣士の二人が選ばれた。
フェネスは何か言いた気にベリアンに声を掛けたが、迷った末に引き下がった。
「心配するな、フェネス。
俺に任せろ。」
フェネスとボスキはハウレスと同時期に悪魔執事になったと言っていたし、2階の執事部屋の仲間だ。
特にフェネスはリーダーと副リーダーという立場もあり、ハウレスと普段から親しくしていた。
救出作戦に参加できないのは、フェネスとしても複雑なのだろう…。
「それと最後に…。
今回の救出作戦には…。
主様にも参加していただきたいのです。」
知能天使の目的は、人間の不安を煽ってハウレスを処刑させること。
知能天使がハウレス救出の妨害をする可能性がある。
救出作戦の途中で知能天使と戦闘になった場合、実力のある三人でも悪魔の力なしで勝利するのは難しい…。
「どうかお願いします。
主様の力が必要なのです。」
いつも以上に真剣に、作戦への参加をお願いするベリアン。
足手纏いになるから同行を断られるかと思っていたので寧ろ好都合だが…。
それだけ危険も伴うのだろう。
「安心してくれ、主様。
たとえ知能天使が現れても…。
主様には指一本触れさせない。」
「ありがとう、バスティン。」
「まぁナックに任せておけば、監獄に忍び込むなんて楽勝だろうけど…。
主様に何かあったらマジで許さないからね?」
バスティンやラムリだけじゃない。
一緒に潜入する執事も屋敷で帰りを待っている執事達も、ハウレスを救出して皆で無事に帰って来ることを信じている。
(必ずハウレスを助けてみせる…)
こうして俺達はテディを囲み、ハウレス救出の為の詳細な計画を練ったのだった。