新局面Ⅱ
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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ズバッ…!
知能天使が矢に気を取られている隙を突いて、ラトが背中の羽根をもいだ。
「やった!」
「さすがラトっち!」
羽根さえ壊して地上戦に持ち込めば、スピードが落ちた相手を捕獲するのは容易くなる。
そう信じて知能天使を待ち構える捕獲班だったが、知能天使は一向に落ちて来ない。
バサ…バサ…
「はぁ…。
何をやっているんだか…。
羽をやられるなんて…。
ダサすぎでしょ。」
知能天使を空中で支える者の姿を見て、ベリアンとルカスもその衝撃を隠せずにいる。
それはやはり、どう見ても天使だった。
そして通常の天使とは違うことを否定したくても、出来ない現実。
紛れもなく二人目の知能天使だった。
「フフ。
悪魔執事とその主よ…。
どうも初めまして、私の名はケルビム。
よろしく。」
二人目の知能天使が自己紹介するのを見て、自分はまだ名乗っていなかったのにと、一人目の知能天使が不満を口にする。
「私の名前はセラフィム。
名乗るのが遅れて申し訳ない。」
「それじゃあ…。
ここからが本番だ。」
「あぁ…そうだね。」
そういうとセラフィムの身体が光りだした。
直視出来ない、目を瞑っていても顔を逸らしたくなる程の強い光だった。
次に目を開けて知能天使を認識できたときには、セラフィムの背中の羽根が再生していた…。
「そんな…天使が再生するなんて…。」
それはその場にいる者達に対して、確かに絶望を植え付けた。
「さぁ…さぁ…。
これまでとは一味違うよ。」
「私たちの攻撃を受けてごらん。」
「来るぞ…!
みんな構えろ!」
ハウレスが叫ぶ。
しかし知能天使達は捕獲班を文字通り飛び越えて、俺達の方へと向かって来た。
そのスピードの速さに、身構える時間もない。
『この執事たちを束ねる主だね…。』
そんな声が聞こえて来そうなデジャブを垣間見て、背筋が凍った。