新局面Ⅱ
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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勝手にしろと、ボスキが馬車の中に戻って行く。
長い時間をかけて謝罪したいと言うユーハンさんからは、礼儀を重んじているのが伝わってくる。
他のサルディス家の軍人が来るよりはユーハンさんが来てくれて良かったとロノが言ったが、俺も同じ気持ちだった。
連れて来た小隊の人達もユーハンさんの直属の部下らしい。
家族同然で信用できる者達だと言うが、怪しい動きをしないようにと念の為ハウレスが牽制する。
「それでは、よろしくお願いします。
悪魔執事の主様…。」
「こちらこそ、改めてよろしくお願いします。ユーハンさん。」
その後しばらくして俺たちは…。
7番の塔に向けて出発したのだった。
塔への道中…。
馬を休ませるため休憩していると、バスティンが寒くないようにブランケットを持って来てくれた。
「あと、温かいスープを持ってきた。
身体が温まると思うぞ。」
バスティンはムーの分もスープを持って来てくれたようだ。
薄味で猫が食べられる食材しか入っていない、ムーの為に作られたスープだ。
「ありがとうございます!
バスティンさん!
優しすぎます…。」
大げさだなとバスティンが言う。
「バスティン、少し明るくなったね。」
何か変化があったのか聞くと、以前は他人と距離を縮めることが怖かったとバスティンが話してくれた。
自分の所為で傷つけてしまうことを恐れて…。
しかし悪魔化しかけて以来、考えが変わった気がすると言う。
「むしろ、もっと強くなるためには…。
仲間という存在が必要だと思う。
守りたい存在が…俺をもっと強くしてくれる。」
「素敵な考え方だね。」
俺はバスティンに、俺のことも仲間だと思ってくれているかどうか訊いてみた。
当然そうだと返って来ることを想定した、少し意地悪な質問なのだが…。
「主様は仲間というよりも…。
自分でもよく分からないんだが…。
もっと…大事な存在だ。」
「あ、ありがとう…。」
主だから当たり前なのかもしれないけど…。て、照れる。
ハウレスからも特別だと言われたけれど、やっぱり慣れない。