家族
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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「分かりました。
いざというときは…。
頼らせて頂きます。」
そしてハウレスは3週間後の遠征を成功させようと言って部屋を出て行った。
ハ、ハウレス…。
そんな風に笑えるのかと驚くくらい、ニッコリと微笑んでいた。
びっくりした。あんなハウレス初めて見た…。
バスティンが笑っているのを見たとき以上の衝撃だった(失礼)。
その後、ハウレスはいつもの様子に戻ったようだった。
翌日からの訓練も順調に進み…。
それぞれの連携も洗練されていった。
そしていよいよ遠征の前夜を迎え、俺は持ち前の寝付きの悪さと少しの不安の所為で眠れずにいた。
誰かが自室の扉をノックする。
失礼しますと部屋に入って来たのはフェネスだった。
「明日は遠征なので、緊張して眠れないかと思いまして…。
よく眠れるようにホットミルクを持って来ました。」
前回の遠征では大人数で押し掛けて騒がしくしてしまった為、フェネスが代表で来てくれたのだと言う。
「主様…。
ハウレスのことありがとうございました。」
「みんなの協力のおかげだよ。」
フェネスの目から見ても、いつものハウレスに戻ったように見えると知って安心した。
「主様って本当に凄いですね。」
フェネスは前回の遠征から帰った日の夜、ハウレスに声を掛けていたらしい。
『何かあったら相談してほしい』と伝えたが、『今は一人にしてくれ』と断られてしまったそうだ。
「俺のハウレスに対する行為は独りよがりだったというか…。
たしかに、プライドの高い完璧主義者の彼に…。
正面から話を聞こうなんて…。
断られるに決まってますよね。」
「難しいよね…。」
「主様はそこら辺のことをちゃんと考慮してサプライズを考えてくださいました。
人の感情や性格をちゃんと考慮できる主様は凄いと思います。」
「いやいやいや…!
俺だってバスティンが『アドバイスしても受け入れるとは思えない』って話してたのを聞いて、たまたま考えついただけで…。
そこまで言って貰うような、大層なことじゃないよ。」
それにハウレスにとってのフェネスの存在って、やっぱり大きいと思うんだけどな。
「謙遜されるなんて…やっぱり主様は凄いです。」
「本当にもう止めて…。」
褒められ慣れていないから照れるのだ。
長々と話し込んですみませんとフェネスが言い、おやすみなさいと交わして俺は部屋に一人になった。
その後、ホットミルクのおかげだろうか。
俺はすぐに眠ってしまった。
フェネスが書庫にて、重大なことに気が付いたとは思いもよらず…。