古の塔
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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「ったく…。
あとは相手の出方を待つだけか。
……ん?」
その暇はなさそうだとボスキが言う。
「死になさい。命のために。」
天使はこの間まで単独で行動していたのが嘘のようにたくさん現れた。
知能天使の姿はない。
ハウレスが打ち合わせ通りの陣形を組むように執事達と偵察部隊に指示を出す。
ベリアンは俺の横が定位置になるようだ。
絶対に守るから安心するように言われ、もしかしたら秘策があるのかもしれないと期待してしまう。
守って貰わなくても大丈夫と言えない辺り申し訳ない。
俺は悪魔執事達の力を解放した。
天使はどこからかやって来て、次から次へと襲い掛かってくる。
「もっと…もっと沢山来てください…。
天使を潰すこの感覚…。
まさに…至高の時間です。」
「もしかして、私たちの体力を削るのが狙いかな?」
「ふん…いくらでもかかってくればいい。
俺はまだまだ余裕だ。」
「相変わらずその姿になったミヤジは強気だね。」
「うるさいぞ…ルカス。
任務以外のことで俺に話しかけるな。
斬るぞ。」
「主様、大丈夫ですか?」
「うん…。」
ベリアンが俺を気遣って声を掛けてくれる。
天使に襲われている状況でなんだけど、皆個性爆発させすぎじゃないか?
ミヤジは力を解放しても基本的にルカスへの態度は変わらないんだな…。
いや、そもそもカランの街の墓場であの現場を目撃しなければ気付かなかったけど。
それにしても悪魔の力解放後のミヤジは普段とのギャップがありすぎて、かなり押せる!ケモミミ最高や。
「誰か助けて…!」
「ん…?誰かの声?」
初めは風か何かの音を聞き間違えたのかと思った。
「だ、誰か…!」
「助けを呼ぶ声が聞こえる!」
まさかという気持ちから皆が一瞬俺を見る。
「主様が言っていることは本当です。…あそこに。」
力の解放で格段に耳が良くなっているラトが塔の下を指差す。
そこには、頭を抱えて座り込む子どもの姿があった。
皆がこの状況に疑念を抱く中、ハウレスが自分が助けると言って陣形を離れていった。