新局面
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「せっかくいい雰囲気だったのに…。
一気に崩れてしまいましたね…。」
ラムリはナックの顔を見ると露骨に嫌そうな顔をした。
「げっ、ナックじゃん…。
主様!明日から遠征ですよね?
ボク、主様が緊張で眠れないんじゃないかと心配で…。
チェスを持って来ました!
眠くなるまで一緒にチェスしましょう!」
チェスをしたら余計に眠れなくなるというナックの意見にラムリが反発する。
それは主様が決めることだと言われ困ってしまう。
チェスは頭を使うからナックが言うように夜遊ぶには向かないような気もするが…無下にもできない。
するとまた扉をノックする音が聞こえてきた。
「主様、眠れないんじゃないっすか?
このアモンが眠れるまで横にいてあげるっすよ?」
アモンはナックとラムリが部屋にいることを不思議に思い立ち止まった。
コン…コン…
ガチャ
「主様…寝る前におすすめの本を持って来ました。
お、俺で良ければ読み聞かせを…。」
扉を開けたフェネスを見て、先に部屋の中にいた三人が顔を見合わせる。
アモンはフェネスの言葉を聞いて状況を理解したようだ。
「これで4人目っすね…。」
皆が心配して来てくれたことに嬉しい気持ちが溢れ出す。
こんなに慕われていると感じたのは初めてだった。
それが仮に主だからという理由だとしても、俺には十分過ぎるくらいだ。
「主様〜!
眠れないときのための夜食を持って来ましたよ!
って、うわっ!
なんすか?こんなにゾロゾロと…。」
ロノが夜食に持って来てくれたのはクッキーだった。
いい匂いにラムリが引き寄せられる。
「ロノがいいならみんなで食べない?」
ナックは執事の立場を気にしていたが、皆で食べたら緊張がほぐれるかもしれないと言うと了承してくれた。
「な、なんかよく分かんねぇけど…。
どうぞ!
召し上がってください!」
「ありがとう、ロノ。」
その後皆でクッキーを食べながら談笑をし、安心した俺はぐっすりと眠ることができた。