新局面
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
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遠征へ行くメンバーも決まり俺が自室でくつろいでいると、扉を叩く音がした。
ベリアンが紅茶とお菓子を持って来てくれたのだ。
ロノの新作スイーツ、ラズベリーマフィンをアッサムのミルクティーで。
ラズベリーの酸味と甘さのバランスが丁度良く、マイルドなミルクティーとも合っていて、とても美味しい!
屋敷に来るまで食べ物と飲み物の相性なんて考えたことがなかったけれど、こうやってゆっくり味わうとその大切さが身に染みてくる。
綺麗な食器やインテリアと相まって、屋敷でのティータイムはとても優雅な時間だった。
ベリアンは貴族との会議が最近多く、忙しくさせていると気にしているようだ。
俺は出席できるときにしているだけで、基本的にはルカスとハウレスが対応してくれているので問題はない。
しかし知能天使が現れてから、貴族達も慌ただしくしているようだ。
「あの…少し話は変わりますが…。
主様に話さないといけないことがあります。」
神妙な面持ちでベリアンが少しだけ二人にして欲しいと言うと、ムーは素直に部屋を出て行った。
ベリアンはこの間のバスティンの件だと口を開く。
悪魔執事になる条件について気が付いたのではないかと訊かれ、俺は静かに頷いた。
実際には黒猫に教えてもらったのだが、上手く説明できる気がしない。
ベリアンは色々と誤解がないように改めて自分から説明したいと言った。
他の執事達への配慮が窺える。
「私たちが悪魔執事になれる条件…。
それは絶望を経験したということです。
つまり…ここにいる執事は…。
それぞれ、何かしらの絶望を経験しています。」
悪魔を身に宿すには強靭な精神力が必要で、絶望を経験して強くなった心なら悪魔との契約にも耐えられるというのは、前に黒猫が話していた内容と同じだった。
どんなに強く強靭でも折れるときはポキッと折れてしまう、そういう危うさが常にあるとベリアンは言った。
「ベリアンも絶望したことがあるの?」