新局面
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定「悪魔執事と黒い猫」の二次創作の本棚です。
まだまだ少ないですが少しずつ増やしていきます。
不定期更新。
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天使と名乗ったその男は、戸惑う俺達を前に飄々としている。
謎の男はボスキの義手に興味を持ったようだ。
筋骨隆々でもないのに天使を倒すなんて凄いと言って、ボスキの傍らに移動した。
「こ、こいつ…!
いつの間に俺の横に…。」
その動きは滑らかで自然であり、それでいて目で追うことすらできない速さだった。
「皆さん、警戒してください。
この方…只者じゃありません。」
ベリアンの言葉に、ハウレスが全員武器を構えるよう指示を出す。
「へぇ〜…。
統率もちゃんと取れてるんだね。
リーダーの命令に従って動くのか…。
そして…あなたが…。
この執事たちを束ねる主だね…。」
「ど、どうも…。」
男が目の前に移動してきた。
その距離、僅か1m程だったと思う。
「皆さん、主様を守ってください!
その人を主様に近づけてはいけません!」
ベリアンの声が響き渡る。
ハウレスとボスキが割って入るように俺を守ってくれて、謎の男も俺から距離を取った。
今は戦うつもりはないと言って男が飛び立とうとする。
「おい!待ちやがれ!」
ロノとバスティンが男を捕まえようと追い掛けるが、男は捕まえられるなら捕まえてみろと余裕そうだ。
結局、悪魔の力を解放したバスティンでも捕まえることができず、謎の男は飛び去ってしまった。
「それじゃあ…またね。
悪魔執事の諸君。
そして、その主…。
また会おう。」
会議でこのことを報告しても、当たり前だが直ぐには信じて貰えなかった。
知能こそ低いが強大な力を持つ天使は手強い相手だったが、その天使に知性が加わったとなると手強いどころの騒ぎではなくなる。
ルカスがフィンレイ様に許可を得て、貴族に話始めた。
新しい脅威を受け入れたくない気持ちは分かるが、初動を誤れば人類の存亡に関わると。
知能天使がどれ程の強さか分からないが、天使との戦いの歴史は新しい局面に突入したのだと…。