ネズユウ 一覧
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※夢主不在
ユウリとホップがヨロイジマに行ってから、10日が経った。
ネズは、ガラル各地をまわってゲリラライブを決行していた。
今日は最終日で、この後ダンデと夕食を食べる約束をしている。
バウタウンの埠頭に立って、落ちる夕日を見た。
バウタウンに来たのはいつぶりだろう。
夕日を見たのもきっと久しぶりだ。
ネズは深呼吸をした。
以前バウタウンに来た時、ネズは偶然ホップに会った。
ホップは当時、ユウリのことで悩んでいた。
今はすっきりしているようだが、最近連絡をとっていないためあまり詳しくは知らなかった。
「どうした?」
後ろからダンデが声をかけた。
「…珍しく、今日は迷いませんでしたね。
ホップのことを思い出していました。」
「ユウリのことか?」
「ええ。」
ダンデも、ホップがユウリのことについて悩んでいたのは知っていた。
意外とお兄ちゃんしてるんですね、とネズはニヤけた。
「アイツ、最後まで告白しなかったなぁ」
ダンデは夕日の方を見て言った。
ネズに対する、彼なりの気遣いだろう。
「これで良かったんでしょうかね。
1人になると、不安になりますよ」
ネズはため息をついた。
「あの日、ホップにユウリとの接し方について聞かれたんです」
「接し方?」
………約2年前………
今日と同じようにネズが夕日を見にバウタウンに来ていた時のことだ。
ホップははるか遠くから「ネズさん!」と呼んだ。
話があるようだった。
一通り世間話をすると、ホップは意を決したように話を始めた。
「ネズさんって、なんでそんなにユウリに好かれてるんですか?」
「ユウリに好かれてる?」
確かに遊びに誘われたりはするが、それはキバナや他のジムリーダーに対しても同じだ。ネズは特別ユウリに好かれているとは思っていなかった。
だが、わざわざこうして自分の居場所を突き止めてバウタウンに来るということは、ホップの中になにか確信があったんだろう。
ネズはホップの話を聞くことにした。
「ユウリ…。ジムチャレンジが終わって、これからセミファイナルっていうのにネズさんの話ばかりするんです。
この前のデートでカフェに行ったとか、
ライブ見てからネズさんの曲しか聴いていないとか。」
ネズは、ユウリのことをポケモンバトルに熱心なジムチャレンジャーだと思っていた。
だから、自分のいない所でそんな話をしているのはとにかく意外だった。
「やっぱ大人の魅力でしょうか?
ユウリに接する時に気をつけてる事を教えて欲しいです!」
ホップは頭を下げた。
夕日はホップのイエローの瞳を赤く染めた。
「そうですね…
ホップ、あなたはいつも焦りすぎなんじゃないですか」
「そうでしょうか…?」
「ええ、ついでにノイジーです」
「………。」
ホップは反応に困っている。
「ま、今のは俺の個人的な意見です。
ユウリは…俺と違ってすぐ体調を崩しやがるので、SNSとかメールで逐一チェックしてますね」
「あ、確かに寒いのに弱いみたいです。
いつもあんな寒い格好してたら風邪ひくよなぁ…」
「看病してますか?」
「………。」
「知ってました。
だからよく俺とマリィが看病してます。」
「気を付けます…
他にはありますか?」
ネズは顎に手をあてて、しばらく考えた。
「服装を褒めてあげる…のは基本ですかね」
「服装…変わってます?」
「毎月イメチェンしてますよ。さてはリーグカード更新してるのも気づいてないですね」
ネズはホップの頭を小突いた。
「あと…女の子扱いすること、ですかね…」
「でも、ユウリってたくましいんですよ」
ネズは鼻で笑った。
「なにいってやがるんですか。
本当は守られたいんですよ」
「守られたい…?あんなに強いのに?」
ユウリは、ナックルシティでのキバナ戦をジムチャレンジ史上最短で終わらせた。
セミファイナル前にして、「ユウリはチャンピオンになる!」と声をあげる熱狂的なファンも少なくなかった。
「ポケモンは強くても、ユウリ自身は非力でしょう
もし、彼女に負けたトレーナーが腹いせに彼女に乱暴をしたらどうします?」
「もちろん止めます!」
ホップは力強く拳を握った。
「どうやって?」
ネズはホップの拳を手の平で押した。
ホップはそれを跳ね除けようとしたが、華奢なネズからは想像もできないほどのパワーに圧倒された。
「拳の力だけが強さじゃないんですよ」
「…。」
「以上です。」
「ネズさんって、ファンの女の子みんなにそんなに気をつかってるんですか?」
「いや…彼女は特別ですね」
ホップの表情が曇った。
「好き…なんですね」
「歳が離れてますからね、放っておけないんです」
ホップは気丈に笑顔を作ると「ありがとうございます」と言ってもう一度頭を下げた。
…………そして現在………
「今思えば、あの時から俺はユウリのことを好きだったんですね…」
夕日はもうすっかり沈んで、辺り一面暗くなった。
灯台の光がグルグルと回り続けている。
「アドバイスしたくせに、ちゃっかりユウリと付き合った自分を責めてんのか?」
「…まあ、そんなところです。」
「ホップはまだ諦めてないと思うぜ?」
ダンデはいたずらっぽく笑った。
「ユウリと俺は付き合ってるんですよ!」
ネズはダンデの頬をつねって横に引き伸ばした。
いててててて、とダンデはよろける。
「ユウリ…浮気なんて許しませんよ」
ネズの小さな声は波の音にかき消された。
ユウリとホップがヨロイジマに行ってから、10日が経った。
ネズは、ガラル各地をまわってゲリラライブを決行していた。
今日は最終日で、この後ダンデと夕食を食べる約束をしている。
バウタウンの埠頭に立って、落ちる夕日を見た。
バウタウンに来たのはいつぶりだろう。
夕日を見たのもきっと久しぶりだ。
ネズは深呼吸をした。
以前バウタウンに来た時、ネズは偶然ホップに会った。
ホップは当時、ユウリのことで悩んでいた。
今はすっきりしているようだが、最近連絡をとっていないためあまり詳しくは知らなかった。
「どうした?」
後ろからダンデが声をかけた。
「…珍しく、今日は迷いませんでしたね。
ホップのことを思い出していました。」
「ユウリのことか?」
「ええ。」
ダンデも、ホップがユウリのことについて悩んでいたのは知っていた。
意外とお兄ちゃんしてるんですね、とネズはニヤけた。
「アイツ、最後まで告白しなかったなぁ」
ダンデは夕日の方を見て言った。
ネズに対する、彼なりの気遣いだろう。
「これで良かったんでしょうかね。
1人になると、不安になりますよ」
ネズはため息をついた。
「あの日、ホップにユウリとの接し方について聞かれたんです」
「接し方?」
………約2年前………
今日と同じようにネズが夕日を見にバウタウンに来ていた時のことだ。
ホップははるか遠くから「ネズさん!」と呼んだ。
話があるようだった。
一通り世間話をすると、ホップは意を決したように話を始めた。
「ネズさんって、なんでそんなにユウリに好かれてるんですか?」
「ユウリに好かれてる?」
確かに遊びに誘われたりはするが、それはキバナや他のジムリーダーに対しても同じだ。ネズは特別ユウリに好かれているとは思っていなかった。
だが、わざわざこうして自分の居場所を突き止めてバウタウンに来るということは、ホップの中になにか確信があったんだろう。
ネズはホップの話を聞くことにした。
「ユウリ…。ジムチャレンジが終わって、これからセミファイナルっていうのにネズさんの話ばかりするんです。
この前のデートでカフェに行ったとか、
ライブ見てからネズさんの曲しか聴いていないとか。」
ネズは、ユウリのことをポケモンバトルに熱心なジムチャレンジャーだと思っていた。
だから、自分のいない所でそんな話をしているのはとにかく意外だった。
「やっぱ大人の魅力でしょうか?
ユウリに接する時に気をつけてる事を教えて欲しいです!」
ホップは頭を下げた。
夕日はホップのイエローの瞳を赤く染めた。
「そうですね…
ホップ、あなたはいつも焦りすぎなんじゃないですか」
「そうでしょうか…?」
「ええ、ついでにノイジーです」
「………。」
ホップは反応に困っている。
「ま、今のは俺の個人的な意見です。
ユウリは…俺と違ってすぐ体調を崩しやがるので、SNSとかメールで逐一チェックしてますね」
「あ、確かに寒いのに弱いみたいです。
いつもあんな寒い格好してたら風邪ひくよなぁ…」
「看病してますか?」
「………。」
「知ってました。
だからよく俺とマリィが看病してます。」
「気を付けます…
他にはありますか?」
ネズは顎に手をあてて、しばらく考えた。
「服装を褒めてあげる…のは基本ですかね」
「服装…変わってます?」
「毎月イメチェンしてますよ。さてはリーグカード更新してるのも気づいてないですね」
ネズはホップの頭を小突いた。
「あと…女の子扱いすること、ですかね…」
「でも、ユウリってたくましいんですよ」
ネズは鼻で笑った。
「なにいってやがるんですか。
本当は守られたいんですよ」
「守られたい…?あんなに強いのに?」
ユウリは、ナックルシティでのキバナ戦をジムチャレンジ史上最短で終わらせた。
セミファイナル前にして、「ユウリはチャンピオンになる!」と声をあげる熱狂的なファンも少なくなかった。
「ポケモンは強くても、ユウリ自身は非力でしょう
もし、彼女に負けたトレーナーが腹いせに彼女に乱暴をしたらどうします?」
「もちろん止めます!」
ホップは力強く拳を握った。
「どうやって?」
ネズはホップの拳を手の平で押した。
ホップはそれを跳ね除けようとしたが、華奢なネズからは想像もできないほどのパワーに圧倒された。
「拳の力だけが強さじゃないんですよ」
「…。」
「以上です。」
「ネズさんって、ファンの女の子みんなにそんなに気をつかってるんですか?」
「いや…彼女は特別ですね」
ホップの表情が曇った。
「好き…なんですね」
「歳が離れてますからね、放っておけないんです」
ホップは気丈に笑顔を作ると「ありがとうございます」と言ってもう一度頭を下げた。
…………そして現在………
「今思えば、あの時から俺はユウリのことを好きだったんですね…」
夕日はもうすっかり沈んで、辺り一面暗くなった。
灯台の光がグルグルと回り続けている。
「アドバイスしたくせに、ちゃっかりユウリと付き合った自分を責めてんのか?」
「…まあ、そんなところです。」
「ホップはまだ諦めてないと思うぜ?」
ダンデはいたずらっぽく笑った。
「ユウリと俺は付き合ってるんですよ!」
ネズはダンデの頬をつねって横に引き伸ばした。
いててててて、とダンデはよろける。
「ユウリ…浮気なんて許しませんよ」
ネズの小さな声は波の音にかき消された。