ウェイン 牧物 三つの里
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※カオルがフォードと付き合う前のお話です。
※ルデゥス当て馬注意
※ウェインが自分の恋愛感情に向き合う話
「でね、ルデゥスが…。」
毎日楽しみにしているカオルとのランチタイム。カオルはここ1週間、連日ルデゥスのことを話していた。
「ルデゥスと仲良いんだね」
どうやら、家の増築やファームサークルをお願いしているうちに仲良くなったらしい。
「ルデゥスは君のことどう思ってるんだろうね?」
「妹って言ってたよ。」
俺が前にルデゥスと話した時も、彼はカオルのことを妹みたいな存在だと話していた。ただ、最近はどうなのだろう。俺には兄弟がいないから妹がどんなものかもわからないが、大切に思っている存在という意味なら、今後どんな関係になってもおかしくはないと思う。
「今度、ルデゥスと夜ご飯一緒に食べようって話してるの。ウェインも来る?」
「俺はいいよ、邪魔しちゃ悪いし」
「邪魔…?なんで?」
カオルは俺の嫌味を本気でわかっていないようだった。しかし、その反応を見て、俺の性格が歪んでいるだけなのかもしれないと気が付いた。なんでも恋愛と結びつけるのは良くない癖だ。
「…邪魔じゃないなら行こうかな」
「ありがとう。ウェインが一緒ならもっと楽しくなるよ」
カオルはルデゥスに俺を連れていくことを話しておくと言い、ランチを終えたあとすぐに出ていった。
次の日の朝のことだった。
郵便配達がちょうど終わる頃の時間…5時くらいだった。ルデゥスがウェスタウンに来ていた。
「どうしたの?」
「話がアル。」
そう言うと、ルデゥスは人目につかない場所へ歩いていった。俺は、ルデゥスの後を着いていった。
「カオルから話は聞いたカ?」
「なにも聞いてないよ」
恐らく、昨日したディナーの話だろうと予想はついていた。
「俺は、3人で過ごすつもりはナイ。」
ルデゥスはキッパリと言い切った。
今日のルデゥスは俺に対して敵意があるようにしか見えない。そうも敵意をむき出しにされると、こちらも応戦したくなってしまう。
「そう。わざわざ伝えに来てくれてありがとう。」
俺は冷たくルデゥスに言った。
ルデゥスは頷くとまた淡々と話し始めた。
「ウェインはカオルのこと、どう思ってるんダ?」
「……そっちこそ、カオルのことどう思ってるの?」
「俺は、カオルのことが好きダ。だから、近いうちに彼女に告白するつもりダ。」
やっぱり、妹ではなかったんだな…俺は心底残念な気持ちになった。
「ウェイン、お前はどうなんダ?」
「俺は……」
好きだとは言えなかった。しかし、カオルが遠くに行ってしまうのは嫌で仕方なかった。
「…………。まあイイ。用はそれだケダ。じゃあナ。」
そう言い捨てて、ルデゥスはルルココ村に帰ってしまった。俺は動くことが出来ず、しばらく呆然と立ち尽くしていた。
「…………い、おい、ウェイン。」
気が付くとすっかり日が昇っていた。フォードが俺に気付いて声をかけてくれた。
「どうした?」
「ああ、ごめん。ちょっとぼーっとしちゃって。」
「大丈夫か?」
フォードはいつも厳しいが、こういう時には本当に優しい。俺が女なら、フォードみたいな男性と一緒になることを望むだろう。
「フォードは好きな人いる?」
「…突然なにを言い出したかと思えば…馬鹿馬鹿しい。もう俺は帰るぞ」
「カオルのことは?どう思ってる?」
カオルはフォードとも仲良くしているようだったから、なんとなくフォードとカオルの仲も把握しておきたかった。
「…………ただの友人だ。」
フォードは、顔を真っ赤にしてメガネの位置を直した。俺はまた身体が重くなり、その場からしばらく動けなかった。フォードは照れ隠しに「破廉恥な…」と言って医院に戻っていった。
そうか、フォードもカオルのことを…。
俺は、ライバルの多さに辟易していた。それと同時に、フォードまで虜にしてしまうカオルの計り知れない魅力に自分の無力さを感じた。
その後、カオルから聞いた話によると、ルデゥスから告白され、断り方が分からず付き合うことになったと言う。しかし、ルデゥスのことを本当の兄のように思っていたカオルは、次第にルデゥスとすれ違うようになり、2ヶ月ほどで別れてしまったという。
もちろん、俺はカオルに別れるよう助言していた。フォードは特になにもしていなかったようだが、カオルが別れてフリーになってから、少し顔色が良くなった。
ライバルが減った…と、思いきやカオルは今度はユズキと仲良くなっているらしい。
フォードはカオルに対する自分の気持ちに気付き始めている。最近は俺がカオルと頻繁にランチをしていることを知り、以前のようにブラッドさんのところで食べるように提案してきたり、今までカオルと俺の2人で過ごしていた時間に自分も混ぜて欲しいと言ってくるようになった。
俺は、フォードにはあからさまに嫌な態度は取れないから、仕方なく了承して3人でお茶をしたり、ランチをする時間を増やした。
そんなドロドロした恋愛模様をどこ吹く風と、カオルは今日も笑顔を振りまいている。
俺は、カオルが誰を選ぶのか心配で仕方がなかった。
※ルデゥス当て馬注意
※ウェインが自分の恋愛感情に向き合う話
「でね、ルデゥスが…。」
毎日楽しみにしているカオルとのランチタイム。カオルはここ1週間、連日ルデゥスのことを話していた。
「ルデゥスと仲良いんだね」
どうやら、家の増築やファームサークルをお願いしているうちに仲良くなったらしい。
「ルデゥスは君のことどう思ってるんだろうね?」
「妹って言ってたよ。」
俺が前にルデゥスと話した時も、彼はカオルのことを妹みたいな存在だと話していた。ただ、最近はどうなのだろう。俺には兄弟がいないから妹がどんなものかもわからないが、大切に思っている存在という意味なら、今後どんな関係になってもおかしくはないと思う。
「今度、ルデゥスと夜ご飯一緒に食べようって話してるの。ウェインも来る?」
「俺はいいよ、邪魔しちゃ悪いし」
「邪魔…?なんで?」
カオルは俺の嫌味を本気でわかっていないようだった。しかし、その反応を見て、俺の性格が歪んでいるだけなのかもしれないと気が付いた。なんでも恋愛と結びつけるのは良くない癖だ。
「…邪魔じゃないなら行こうかな」
「ありがとう。ウェインが一緒ならもっと楽しくなるよ」
カオルはルデゥスに俺を連れていくことを話しておくと言い、ランチを終えたあとすぐに出ていった。
次の日の朝のことだった。
郵便配達がちょうど終わる頃の時間…5時くらいだった。ルデゥスがウェスタウンに来ていた。
「どうしたの?」
「話がアル。」
そう言うと、ルデゥスは人目につかない場所へ歩いていった。俺は、ルデゥスの後を着いていった。
「カオルから話は聞いたカ?」
「なにも聞いてないよ」
恐らく、昨日したディナーの話だろうと予想はついていた。
「俺は、3人で過ごすつもりはナイ。」
ルデゥスはキッパリと言い切った。
今日のルデゥスは俺に対して敵意があるようにしか見えない。そうも敵意をむき出しにされると、こちらも応戦したくなってしまう。
「そう。わざわざ伝えに来てくれてありがとう。」
俺は冷たくルデゥスに言った。
ルデゥスは頷くとまた淡々と話し始めた。
「ウェインはカオルのこと、どう思ってるんダ?」
「……そっちこそ、カオルのことどう思ってるの?」
「俺は、カオルのことが好きダ。だから、近いうちに彼女に告白するつもりダ。」
やっぱり、妹ではなかったんだな…俺は心底残念な気持ちになった。
「ウェイン、お前はどうなんダ?」
「俺は……」
好きだとは言えなかった。しかし、カオルが遠くに行ってしまうのは嫌で仕方なかった。
「…………。まあイイ。用はそれだケダ。じゃあナ。」
そう言い捨てて、ルデゥスはルルココ村に帰ってしまった。俺は動くことが出来ず、しばらく呆然と立ち尽くしていた。
「…………い、おい、ウェイン。」
気が付くとすっかり日が昇っていた。フォードが俺に気付いて声をかけてくれた。
「どうした?」
「ああ、ごめん。ちょっとぼーっとしちゃって。」
「大丈夫か?」
フォードはいつも厳しいが、こういう時には本当に優しい。俺が女なら、フォードみたいな男性と一緒になることを望むだろう。
「フォードは好きな人いる?」
「…突然なにを言い出したかと思えば…馬鹿馬鹿しい。もう俺は帰るぞ」
「カオルのことは?どう思ってる?」
カオルはフォードとも仲良くしているようだったから、なんとなくフォードとカオルの仲も把握しておきたかった。
「…………ただの友人だ。」
フォードは、顔を真っ赤にしてメガネの位置を直した。俺はまた身体が重くなり、その場からしばらく動けなかった。フォードは照れ隠しに「破廉恥な…」と言って医院に戻っていった。
そうか、フォードもカオルのことを…。
俺は、ライバルの多さに辟易していた。それと同時に、フォードまで虜にしてしまうカオルの計り知れない魅力に自分の無力さを感じた。
その後、カオルから聞いた話によると、ルデゥスから告白され、断り方が分からず付き合うことになったと言う。しかし、ルデゥスのことを本当の兄のように思っていたカオルは、次第にルデゥスとすれ違うようになり、2ヶ月ほどで別れてしまったという。
もちろん、俺はカオルに別れるよう助言していた。フォードは特になにもしていなかったようだが、カオルが別れてフリーになってから、少し顔色が良くなった。
ライバルが減った…と、思いきやカオルは今度はユズキと仲良くなっているらしい。
フォードはカオルに対する自分の気持ちに気付き始めている。最近は俺がカオルと頻繁にランチをしていることを知り、以前のようにブラッドさんのところで食べるように提案してきたり、今までカオルと俺の2人で過ごしていた時間に自分も混ぜて欲しいと言ってくるようになった。
俺は、フォードにはあからさまに嫌な態度は取れないから、仕方なく了承して3人でお茶をしたり、ランチをする時間を増やした。
そんなドロドロした恋愛模様をどこ吹く風と、カオルは今日も笑顔を振りまいている。
俺は、カオルが誰を選ぶのか心配で仕方がなかった。