綱手捜索編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
この街に辿り着き、無事に綱手さんと会うことはできた。だけど、安堵する間もなく知らされる事実に、胸の奥が冷えていく。大蛇丸が綱手さんと接触していた。その名前を聞いた瞬間、反射的に一人の顔が脳裏に浮かぶ。
できることならもう二度と関わりたくない男。そう願ったところで、現実は容赦なんてしてくれなかった。視線を上げた先には人懐っこい笑顔を貼り付けながら、ひらりと軽く手を振る男の姿があった。
カブト「やあ、 名前ちゃん。また会えたね。もしかして、運命だったりするのかな」
『……黙って』
吐き気がする。あの柔らかな物腰も穏やかな声も、全部が気味悪い。低く落とした声は、感情を押し殺したものだった。それでも、胸の奥から滲み出る嫌悪だけは、どうしても隠しきれなかった。
ジライヤ「……顔見知りかの?」
『大嫌いな人です』
即答だった。その返事を聞いた自来也さんは、場違いなほど軽い口笛を吹く。
ジライヤ「振られたのう、おまえさん」
ナルト「カブトさん⁉︎ なんでこんなところに⁉︎てか、なんで綱手のばあちゃんを!」
『ナルトは知らなかったかもしれないけど…彼、大蛇丸の部下で、最低な男だよ』
カブト「酷い言われようだね。僕は君と会えて、素直に嬉しいんだけどな」
そう言いながら、指先で眼鏡の位置を直す。舌なめずりするような視線がこちらをなぞり、無意識に腕をさすった。それでも目は逸らさず、再び睨み返す。カブトはその反応すら楽しむように口角を上げた。
オロチマル「カブト…綱手と、その子は生け捕りにしなさい。彼女の一族の力……研究すれば必ず役立つわ」
カブト「言われなくても。彼女は生け捕りにしますよ。僕のお気に入りなんでね」
背筋を撫でるような声に、嫌な予感が確信へと変わる。ナルトが真っ先に飛び出したけれど、勢い任せの突進はカブトにとっては予想通りだったのだろう。紙一重で身を捻り、軽く受け流すようにかわされる。そのまま逆に懐へ潜り込まれ、ナルトの体勢が大きく崩れた。
『ナルト‼︎』
ジライヤ「名前!お前らは綱手を護衛するんじゃ!大蛇丸はわしに任せろ!」
鋭い声が飛ぶけれど、自来也さん自身も薬の影響でチャクラがうまく練れていない。動きは明らかに鈍かった。本来の力を出せていないことくらいすぐにわかる。
私はシズネさんから動けなくなった綱手さんを託され、指示されるまま少し離れた場所へ後退した。戦場から距離を取っても、空気に満ちた殺気は肌へ痛いほど突き刺さる。背中を冷たいものが這い上がっていく感覚に、無意識に綱手さんを抱える腕へ力が入ったその時だった。
カブト「お待たせ。ずいぶん待たせちゃったね」
『……っ、シズネさんを……』
地面へ倒れ伏すシズネさん。そのすぐ傍には、身動きの取れないナルトの姿まであった。一瞬、頭の中が真っ白になり、次の瞬間には胸の奥で何かがどろりと煮え立った。じわじわと広がっていく熱が、理性を少しずつ溶かしていく。
まずいと、本能的に理解した。この怒りはよくない。これ以上感情が昂れば〝もう1人の私〟が出てきてしまう。深く息を吸い、震える指先を押さえ込みながらゆっくり息を吐いた。落ち着け、冷静になれ、感情に呑まれるな。けれど、視界の端に映るナルトの姿が、その度に胸の奥を掻き乱してくる。
カブト「そんな顔しないでよ。ちゃんと手加減はしたつもりなんだけどな」
『……黙れ』
低く零れた声は、自分でも驚くほど冷えていた。
〝怒ってる、怒ってる、いいね〜、その感情が大切なんだよ。怒りこそ、最高の力が発揮できるんだから〟
楽しそうに囁くその声に、胸の奥の熱がさらに膨れ上がった。このままじゃ駄目だ。そう、頭では理解しているのに、怒りはもう理性だけでは抑えきれないところまで来ていた。
