木の葉崩し編
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サスケ「ったく……泳げねぇくせに、なんで迷いもなく飛び込むんだよ。死ぬところだったじゃねぇか!」
水気の残る髪を乱暴にかき上げながら吐いた声は、怒りよりも呆れが勝っていた。私は岩場に背を預け、ヘヘヘと苦笑するしかない。正論すぎて反論できないし、まだ喉が震えてうまく声が出ない。視線を逸らすと、案の定サスケの睨みがさらに鋭くなる。
『ごめん。……ありがとう。額当てって忍の証でしょ?それを奪って賭けに使ったまま……返さなきゃ、って思ったの』
サスケ「フン。馬鹿なりの責任感ってやつかよ。…けどな、死んだら何も残らねぇだろ」
『そうかも。でも……体が勝手に動くんだよ』
サスケ「……ナルトかよ」
『ナルトに失礼だよ。私ね、今までずっと一人だったから……全部が、大事に思えるようになったの。何一つ失いたくなくて……だから、考えるより先に動いちゃうの』
言葉にした途端、胸の奥がじんと熱くなった。サスケは小さく息を吸い、立ち上がると私の正面に立った。そして——両頬へそっと手を添える。皮膚に触れた瞬間、心臓が大きく跳ねる。真っ直ぐな視線に射抜かれ、息を呑んだその一瞬。
ゴッ‼︎‼︎
『いったぁぁぁぁぁ‼︎』
サスケ「馬鹿野郎‼︎弱いくせに何言ってんだ!弱かったら、守りたいもんも守れねぇだろ‼︎」
怒鳴ったその声は、震えていた。怒りじゃない。恐れと焦りが滲んでいた。
『……サスケ』
その震えは私に向けたものじゃなく、──自分自身を叱りつけるような響きだった。私は知っている。サスケが時折見せるあの深い闇。どうしようもないほどの孤独と、強さを求め続ける理由。
だから、迷わずに言えた。
『私は死なないよ。そして…みんなの大切なもの、全部守る』
サスケ「……クソだな」
吐き捨てるような声音なのに、その表情はさっきよりずっと柔らかい。安心させるように私が笑うと、サスケは一瞬だけ目を伏せ、小さく、何かを飲み込むように呟いた。
サスケ「…………るよ」
『えっ?なんか言った?』
サスケ「お前はナルトよりウスラトンカチだって言ったんだよ」
『ウスラトン……え、どういう…って、ちょ!待ってよ!!置いてかないで!!』
背を向けて歩き出したサスケに慌てて声を上げた瞬間――
グイッ。
サスケ「フン。びびったか、バーカ」
体がふわっと浮く。抱え上げられたと気づいた時には、胸の奥にじんと温かさが広がっていた。置いていかれないだけで、こんなにも安心するんだと思った。
サスケ「……俺は強くなる」
——あいつを殺すために。
そして……お前を守るために。
その続きは言わなかったが、瞳の奥に決意が宿っていた。
『私も強くなるよ』
——みんなを守れるくらいの力がほしい。
目が合った瞬間、サスケの口元がわずかに揺れ、鼻で小さく笑う。
サスケ「これで組手も鬼ごっこも、俺が強いって証明されたな」
『え!? ……今日のは数に入れない‼︎』
サスケ「てめぇ、ふざけんなよ‼︎」
抱えられたまま2人で言い合って、滝の音に声が溶けていった。
