出会い編
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不思議な夢を見た。
真っ暗な世界に、ぽつんと一つだけ浮かぶ扉。
その向こうから、誰かに呼ばれている気がした。
なぜか、私の手には“鍵”が握られている。
迷いはなかった。
鍵を差し込み、カチャリと回した――その瞬間。
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目を覚ますと、見慣れない天井が視界いっぱいに広がっていた。鼻をつく薬品の匂いに、思わず顔をしかめる。腕に走る鈍い痛みを確かめながら、ゆっくりと体を起こした。
そこに現れたのは、年配の男性だった。自らを“火影”と名乗り、今の状況を淡々と説明してくれる。住む場所の提供。そして、チャクラの扱い方についての指導。……選択肢は、ほとんどなさそうだった。けれど、不思議と押しつけがましさはなくて。穏やかな口調に背中を押されるように、私は静かに頷いた。
案内役として現れたのは、ハタケカカシ。この一週間、彼は任務の合間を縫って、里の施設や道を丁寧に案内してくれた。歩きながら、彼の部下である第七班の話をしてくれることもあった。
カカシ「歳の近い子たちとも接してみるといいよ」
そう柔らかく勧められて――そして今日。
ついに、その“部下たち”と対面することになった。
この出会いが、後に世界を動かす顔ぶれとの邂逅だったなんて。この時の私たちは、誰一人として知らなかった。
ナルト「俺ってば! うずまきナルト! いずれ火影になる男だってばよ! よろしくな!!」
サクラ「私はハルノサクラ。よろしくね! ……あなたの瞳、すごく綺麗」
サスケ「……うちはサスケ」
同い年くらいなのに、性格も雰囲気もまるで違う。太陽みたいに明るい金髪の少年。愛嬌と強気を併せ持つ女の子。そして、鋭い視線でこちらを値踏みするような黒髪の少年。どう返せばいいのか分からず、一拍遅れて口を開いた。
『……名前です』
その空気をまとめるように、彼が軽く手を叩く。
カカシ「ってわけで、さっき話した通り。第七班に名前を加えた“5人”で行動……と言いたいところなんだけど」
片手をひらひらさせ、いつもの調子で続ける。
カカシ「彼女はね、まあ“忍者体験”みたいなものだよ。当面は俺と行動するから、任務で一緒になることはほとんどない。ただ、俺が“いける”と判断した任務には名前も参加させる。その時は、先輩としてフォローしてやってくれ」
“先輩”という言葉に、ナルトとサクラの目がぱっと輝く。
一方、サスケは小さく舌打ちをして、そっぽを向いた。こんなざっくりした説明でいいのだろうか。不安になるが、彼が片目で「合わせて」と告げてくるので『……お願いします』そう言って、私は深く頭を下げた。
今日の任務は、脱走した猫の捕獲。「またこんな任務かよ……」とナルトが文句を言いながらも、現地に着くと三人はすぐに散っていった。私と会う前に、かなり危険な任務を経験したらしく、刺激の少ない仕事には退屈しているようだった。カカシさんと木の上に腰を下ろし、トランシーバー越しに三人の様子を見守る。
『カカシさんは行かないんですか?』
カカシ「俺が行ったら意味ないからね。あいつらの修行でもあるし。必要があれば、ここからアドバイスするだけ」
本を読んでいる姿しか見たことがないけれど……まあ、そんなものかと視線を三人へ戻す。連携の取り方も動きも新鮮で、つい見入ってしまった。その時、カカシさんがぽつりとつぶやく。
カカシ「……そういえば、“さん”って呼び方、ちょっとしっくりこないんだよなー」
『え? 呼び方ですか? でも、目上の人には敬意を――』
カカシ「まあね。でも、なんか距離を感じるというか。もう少し柔らかく呼んでほしいんだ」
呼び方。距離感。
少し考えてから、意を決して口にする。
『……じゃあ、……カカシ』
カカシ「……おっと。だいぶ距離詰めたね」
瞬きを一つ。
ほんの少しだけ、目元が緩んだ。
思い出すのは、ナルトたちの呼び方。
『じゃあ……カカシ先生?』
カカシ「そーそー。それでいい。よろしくね」
満足げな笑顔だった。もしかすると……私がまだ里や班に馴染めずにいるのを、気遣ってくれたのかもしれない。距離が一つ縮まった気がして、胸の奥が少し温かくなる。そう思えたから、私はほんの少しだけ勇気を出した。
『……カカシ先生、全部捕まえちゃいましょう』
カカシ「えっ」
驚いた声が、思ったよりも素直に響いた。
